同人・インディーズゲームの展示会「秋葉原ロケテゲームショウ1」に行ってきました:日々是遊戯
IGDA日本が主催する、初の同人・インディーズゲーム専門展示会「秋葉原ロケテゲームショウ1」が、去る10月24日に開催されました。
商用ゲームにない、自由な発想のゲームも多数
「東京ゲームショウ2009」が閉幕してから早1カ月が経とうとしていますが、去る10月24日、もうひとつの「ゲームショウ」が秋葉原で行われていたのをご存知でしょうか。
そのイベントとは、国際ゲーム開発者協会(IGDA)日本の主催により開催された「秋葉原ロケテゲームショウ1」。ざっくりと言えば「同人・インディーズゲーム」だけを集めた展示会イベントで、当日は28もの個人やサークルがブースを出展。振り返ってみれば、わずか4時間のごく短いイベントではありましたが、一般の来場者数は855名にも達し(サークル・スタッフ参加者も含めれば1000名近く)、はじめての試みとしてはかなり盛況な滑り出しとなったようです。
名前の由来は、アーケードゲームの「ロケテスト」(正式発売前に一部のゲームセンターなどで先行稼働させ、ユーザーの反応を見ること)から。「同人・インディーズゲームの多くは“売れておしまい”で、ユーザーからのフィードバックを得にくい。ユーザーに直接触ってもらい、反応を見たり、感想を聞いたりできる機会を設けたいという思いから、今回のイベントを企画しました」(IGDA日本 代表 新清士氏)
出展されていたタイトルは、流行りの弾幕シューティングをはじめ、アクション、パズル、アドベンチャーなど多岐にわたっていましたが、中でも個人的に面白いと思ったのが、現地でライブゲーム制作を行っていたサークル「小松菜屋」。アイデア出しからプログラミング、グラフィック制作、音声収録まで、すべて来場者が見ている前で行うというダイナミックな試みで、終了30分前になって「できたー!」という声があがった時には、会場のあちこちから大きな拍手と歓声が沸き起こっていました。
完成した「タコルカが海の中を進むゲーム」は、残りの時間でCDに焼き、その場で来場者に配布。会場には現役のゲーム開発者も多数訪れていましたが、たった4時間で開発からパッケージ化まで行ってしまうインディーズゲームならではのスピード感に、感銘を受けた人は多かったようです。
「IGDAでも5月からインディーズゲームの勉強会などを行っていますが、インディーズゲームの開発者ってやっぱり元気なんです。しかし一方で、アマチュアが家庭用ゲームに参入できる機会はどんどん狭まってきていて、新しいアイデアを持った斬新なゲームが生まれにくいという現状がある。今回のイベントが、少しでも新しいゲーム文化の創出につながってくれればいいですね」と新氏。第2回目の開催などについては未定とのことですが、今後定番のイベントになっていけば面白そうです。
なお、今回参加したサークルの一覧はIGDA日本のサイトにて確認可能。出展タイトルの中には、各サークルのサイトにて公開・配布されているものも多いので、興味がある人はぜひチェックしてみてください。
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