世界の覇権を狙う5つの勢力が相まみえる――「アップルシードタクティクス」第1回戦詳報(1/3 ページ)
ゲームポットが運営する多人数同時参加型戦略シミュレーション「アップルシードタクティクス」の模様をお伝えするバトルリポート。記念すべき第1回戦は終盤まで僅差の争いが続く好勝負が展開した。幾多の政略戦略が渦巻く戦場を制し、初代王者となったのは? そしてその作戦とは?
世界の覇権を狙う5つの勢力
本記事は、「アップルシードタクティクス」に存在する2つのメインコンテンツのうち、「アップルシード:C」と呼ばれる戦略シミュレーションゲームの公式バトルリポートである。
今回は初回となるので、リポートに先立ち、ゲームに登場する5つの勢力を簡単にご紹介しよう。
オリュンポス
- 初期位置:大西洋上の人工島・オリュンポス
- 初期首都:ガイアシティ
- 特徴:初期の資産が第1位。ワールドマップ中央にあるため、多彩な戦略が取れるがひとたびそれが破綻すると、四方に敵を抱えてしまう結果になりかねない。また政治的に高い理念を持っているため、使用するユニットに制限がある
ユナイテッド・リパブリック(以下UR)
- 初期位置:ヨーロッパ
- 初期首都:パリ
- 特徴:世界でもっとも豊かな欧州を基盤とする。攻撃・謀略に長けた初期ユニットを持つため、交戦能力も高い。ただし、このゲームでは都市制圧時に都市の経済力に応じた占領費を支払うため、安易な勢力拡大を行うと経済的に破綻する可能性がある
アメリカ帝国
- 初期位置:北米
- 初期首都:オースチン(現在のテキサス州州都)
- 特徴:覇権主義の国家であり、使用ユニットに関していっさいの制限を受けない。初期ユニットの打撃力は全勢力ナンバー1で、拠点防衛能力も高い。反面、内政関連の任務が苦手。相次ぐ戦争で北米が荒廃しているため、他地域に早く進出できるかが勝敗を分かつ
ナグルファル
- 初期位置:南米
- 初期首都:マナウス(アマゾン川中流域)
- 特徴:初期ユニットはいずれの任務にも適応するバランス型。特に回復ユニットの含有率が高く、粘り強い戦いが展開できる。マップ的には海洋と峻険な地形に守られ、防衛に強い。打撃力にやや欠ける面があるため、効率のいい領土拡大が重要
自由アフリカ
- 初期位置:アフリカ
- 初期首都:アワシュ(エチオピアの首都アジスアベア近郊)
- 特徴:初期の資産は最下位だが周囲に敵がいないため、序盤の勢力拡大は容易。ただし本拠地周辺の都市はいずれも経済力が乏しいため、経済基盤の確立を急がねばならない。初期ユニットは戦闘・内政に強い。マップの外縁にあるので滅ぼされにくいのも魅力
序盤:一気に勢力を拡大する自由アフリカ
ではこの5勢力がいかなる戦いを繰り広げたのか見てみよう。
開幕するや否や一気呵成な拡大政策を見せたのが自由アフリカ。本拠地である東アフリカから北進、南進の軍を同時に発し、北はエジプトから地中海を越えてバルカン半島に上陸、南は東アフリカ地溝帯を抜けてケープタウンに迫るという大躍進ぶりを見せる。
しかし、自由アフリカの経済力はこれだけの大攻勢を支えるには厳しく、しかも北進軍と南進軍の間で連携がないままに領土拡大を急いだため、資金枯渇による戦線の停滞を招いてしまう。特に痛かったのが南進軍の最大目標であったケープタウンの制圧に失敗したこと。隣接するヨハネスブルグまで進出しながら、それ以上の進軍が不可能となってしまった。
この隙を突いたのがオリュンポス。イベリア半島、アゾレス諸島とオリュンポス島に隣接する地域を抑えた後に主力を南下させ、西アフリカ沿岸の諸都市を次々と制圧。資金切れで動けなくなった自由アフリカを横目にケープタウンへ乗り込み、喜望峰に軍旗をはためかせることに成功した。
この間、大西洋の対岸でも戦嵐が吹き始めていた。アメリカ帝国がメキシコ方面とカナダ方面に軍を出して北米を固めにかかり、ナグルファルは南米北岸を駆け抜けてカリブ海に進出。両者はハバナ−サントドミンゴ間で対峙し、カリブ海の支配権を賭けた睨み合いに入った。
URはピレネー山脈を制圧してオリュンポスの進撃は食い止めたものの、予想外に早かった自由アフリカの東欧進出によって西欧に押し込められる結果となってしまい、初期の領地獲得戦争に後れを取る結果となってしまった。
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