ソニー、ゲーム事業見通しを下方修正 PSPが500万台減、「GT5」延期も響く
ソニーが09年度のゲーム事業営業損益見通しを下方修正。PSP販売が当初計画の3分の2にとどまる見通しになった上、「GT5」の発売延期が響く。
ソニーは2月4日、2010年3月期(2009年度)のゲーム事業の営業損益見通しを下方修正したことを明らかにした。3月に予定していたプレイステーション 3(PS3)用ソフト「グランツーリスモ5」(GT5)の発売時期を延期した上、プレイステーション・ポータブル(PSP)の販売が想定より伸びなかったため。
2009年10〜12月期(3Q)のゲーム事業売上高は前年同期比4%減の3790億円、営業損益は同5億円減となる150億円の黒字だった。
PS3は新型投入効果が続き、3Qは2Q(7〜9月期)の倍以上となる650万台(前年同期比44%増)を販売。4〜12月までの販売数合計は1080万台となり、通期目標の1300万台達成に向け順調に推移している。
一方、PSPの3Q販売台数は420万台と、前年同期比で約18%減にとどまり、「期待ほど伸びなかった」(同社)。このため通期の販売計画を下方修正し、従来予想の3分の2(500万台減)となる1000万台にとどまる見通しだ。
PS2の3Q販売は210万台。前期は下回っているものの、新興国などで需要が堅調なことから、通期で500万台としていた販売計画を700万台に上方修正する。
ゲーム事業の営業損益は通期では赤字の見通しで、下方修正で赤字幅は悪化する。要因はPSP販売の不振もあるが、「GT5の発売延期のインパクトが大きい」(大根田伸行CFO)という。GT5はソニー・コンピュータエンタテインメントによるPS3向け大型タイトルとして3月の発売を目指していたが、先月になって発売時期が未定になっていた。
同事業の通期黒字化は、PS3の販売価格と製造コストの“逆ざや”解消がポイント。来期は製造コストの15%ダウンを図って採算性を改善、黒字転換を目指す。
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