「小児がんと戦う子どもたちにDSを」――アメリカで基金設立:日々是遊戯
アメリカで先日、動き出した「Genre's Kids with Cancer Fund」という基金が話題となっています。
意外なところで役立つDS
アメリカで先日、小児がんと戦う子どもたちにゲーム機をプレゼントする基金「Genre's Kids with Cancer Fund」が動き出しました。
基金設立のきっかけとなったのは、当時8歳だったGenre Baker少年が急性リンパ性白血病と診断されたことでした。白血病はいわゆる「血液のがん」で、最近では完治するケースも増えてきたものの、やはり非常に長い治療期間と、激しい副作用が伴うとされています。Genre少年も診断当初、14日もの期間を病院で過ごさなければなりませんでした。
そんな時、Genre少年を助けてくれたのがニンテンドーDSでした。病院での退屈な時間を、彼はニンテンドーDSとともに過ごしました。病院から帰ってきたとき、彼は母親に「ニンテンドーDSなしにはきっと(病院での生活に)耐えられなかった」と言ったそうです。そしてさらに、次のようにも続けました。
「他の子どもたちにもニンテンドーDSがあったらいいのに!」
――この言葉がきっかけとなって、彼の母親は「Genre's Kids with Cancer Fund」を設立。まだまだ動き出したばかりの基金ですが、すでに5000ドル以上の寄付が寄せられているほか、来る8月28日には、地元企業の協力によりウォーキングイベントの開催なども予定されているそうです。
母親によれば、治療の甲斐あってGenre少年のがんは一旦落ち着いたそうですが、それでも完治まではいまだ長い期間を要するのだとか。これからもGenre少年にとっては辛い戦いが続くと思いますが、そんな時、少しでもDSが彼の心の支えになってくれているのならば、ゲーム業界に身を置くものとしてこんなに嬉しいことはありません。
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