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まさに次世代の格闘ゲーム? 「UFC Undisputed 2010」メディア対抗戦開催。白熱した試合の行方は……!?(2/2 ページ)

2010年9月13日、ユークス横浜開発室において「UFC Undisputed 2010」のメディア対抗戦が行われた。UFC現役ファイターの岡見勇信選手が見守る中、ゲームメディア、格闘技メディア合計14社によって繰り広げられる激闘。元格闘ゲームプレイヤーの筆者が挑んだトーナメントの結果は?

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現役UFCファイターと、格闘技アナウンサーによるゴージャスな実況で行われるトーナメントベスト4

 ベスト4に勝ち残ったのは、「電撃PlayStation」、「エンタジャム」、「週刊ファミ通」、そして「ITmedia Gamez」。電撃さんは、前回の準優勝者、エンタジャムさんは、ライター・コラムニストとして有名なジャンクハンター吉田氏、そして週刊ファミ通のブンブン丸氏と、非常に豪華な顔ぶれとなった。

 ここからは、ルールを変更して、5分5ラウンド制での試合となる。実況にアナウンサーの清野氏、解説をゲストの岡見選手が務める非常に贅沢な環境で準決勝がスタートした。

 準決勝第一試合は、電撃PlayStationさん操るアンデウソン・シウバと、エンタジャムさん操る秋山成勲の戦い。3ラウンド目までもつれ込んだ試合は、秋山がグラウンドで優勢に試合に運んでいるところを、シウバが得意の首相撲から膝蹴り一閃でKO勝ち。会場を大きくどよめかせた。

 そして、準決勝第二試合は、ファミ通代表のブンブン丸氏操る岡見勇信、対する筆者は1回戦同様、チェール・ソネンをチョイス。ご存じの通り、ブンブン丸氏は、格闘ゲーム「バーチャファイター」の超有名プレイヤー。一方、筆者も格闘ゲーム「鉄拳」で日本一を飾ったことがあるプレイヤーだ。ゲームメディアの方からは「なんというぜいたくなマッチングだ」というコメントもこぼれたこの試合は、壮絶な展開を見せていくことになる。

 お互いに様子を見合うラウンド1は、岡見がクリンチからの打撃をメインに組み立て、やや優勢に試合を運ぶ。おそらく、このラウンドで筆者の弱点である「スタンド状態のテクニック状態の操作に慣れていない」ことを見破ったブンブン丸氏は、ラウンド2で一気に猛攻をかけてくる。打撃をかいくぐってスタンドからクリンチに持ち込み、ソネンを金網際に押し込む岡見。そこから、岡見は膝、膝、膝、と数十発に及ぶ膝蹴りを繰り出し、ソネンを圧倒する。会場が大きく沸き立つ中、筆者はなんとか5分間こらえることに成功。圧倒的にポイントを奪われたものの、ラウンド3へとつなぐことができた。

 総合格闘技をモチーフとしている本作には、立ち状態においても、「どちらの腕が上にあるか」、「首・胴・肩のどちらをつかんでいるか」など、細かな状況が存在し、そのそれぞれにおいて、出せる技や行動が異なっている。その状況を瞬時に理解し、技を繰り出せるかどうかが勝負の分かれ目になることもあるわけだ。

 また、本作では一般的な格闘ゲームとは異なり、相手の行動に対して、ガード、スウェー、体の入れ替え、キャッチなど、さまざまなディフェンスを繰り出せるのだが、もちろん、それぞれの選択によって、有効なものと、逆に相手に有利に働いてしまうものがある。その選択をきっちりできるようになると、ゲームの幅が一気に広がり、より奥深い総合格闘技の世界を楽しむことができる。

 ラウンド3、ラウンド4は、逆にブンブン丸氏に対して積極的に攻撃を行っていく筆者。打撃をちりばめつつ、立ち状態から投げ、そしてサイドポジションへ移行後の打撃という得意な流れに持っていくことに成功するものの、見事なディフェンステクニックに翻弄され、決定的なダメージを与えるには至らない。目の肥えた格闘技メディア、そして岡見選手、清野アナウンサーも、ポジションが変わるたび、打撃がクリーンヒットするたびに歓声を上げる。まさに、本当の格闘技を観戦しているかのような一体感がそこにあったそうだ(試合中の筆者はそれどころではなかったので、後から聞いた話)。

 そして迎えたファイナルラウンド。すでにお互い手の内は晒し尽くしているため、あとは全力を尽くすのみ、となる。投げを狙う筆者に対して、打撃を軸に金網に押し込もうとするブンブン丸氏の試合は、不用意な筆者のタックルを切り返して、有利なポジションに入ったブンブン丸氏のグラウンドパンチが見事に決まり、失神KO。筆者の挑戦はここで幕を閉じてしまった。

実際にゲーム内に登場する現役選手の前でゲームをプレイできる、という機会はなかなかないのだが、ゲーム中はそれどころではないのが残念だ
メディア対抗戦だけあって、取材カメラの数は非常に多い。さらに、真後ろには本物の選手が控えているとあって、緊張の度合いは半端ではない

金網際に押し込まれ、念入りに膝蹴りを喰らうソネン。ゲーム内で大活躍する岡見に対して、「ソネンに対しては首相撲が有効だと思います」とコメントする岡見選手
最終ラウンドで筆者が繰り出したタックル、これを見事に切り返したブンブン丸氏が、そこからパウンドで試合を決めた
ゲームの中とはいえ、UFC104のリベンジを果たすこととなった岡見。この結末が、UFC本戦でも繰り返されることを期待しよう

激闘を制し、二連覇したファミ通、しかしそこに最強の刺客が……

 準決勝後に行われた三位決定戦は、エンタジャムのジャンクハンター吉田氏との対決。先ほどの長時間にわたる試合で疲労している筆者に対し、笑顔でキツい攻撃を繰り出してくる吉田氏との対決は、なんとか筆者が得意技ルートに持ち込み勝利し、三位をもぎとった。

 決勝戦は、奇しくも前作「UFC2009 Undisputed」メディア対抗戦と同じ、電撃PlayStationと、週刊ファミ通の組み合わせとなった。先ほどと同じく、岡見勇信を使用するファミ通に対し、電撃PlayStationはミドル級王者のアンデウソン・シウバを選択。UFCミドル級のチャンピオンベルトを賭けた試合に、解説の岡見選手も力が入る。

 試合は、金網に押し込んでの膝蹴りと、的確な打撃でダメージを蓄積させたブンブン丸氏が3ラウンド目でマウントポジションをとり、強烈なパンチで勝利、見事二連覇を達成することとなった。

 その後、エキジビションマッチとして、岡見選手操る岡見勇信と優勝者のブンブン丸氏操るデミアン・マイアの対決が行われたものの、ある意味空気を読んだブンブン丸氏がチョークスリーパーで瞬殺。会場を笑いの渦に巻き込んだ。

 しかし、そこで最強の刺客が登場。本作の開発を行っているユークスの社内で最強と称される本杉氏が、二人目のエキジビションマッチの相手として名乗りを上げた。本杉氏が岡見を、ブンブン丸氏がアンデウソン・シウバを使用して行われた試合は、本杉氏が開発者としての経験とスキルを披露し、フロントチョークスリーパーでブンブン丸氏を沈め、その秘められた強さを報道陣の前に見せつけた。

 その後、行われた表彰式では、優勝したブンブン丸氏が「二階級制覇したということで、来年は三階級目、本当のUFCチャンプ以上の存在になれたらなと思っております。というのは冗談ですけど来年はもっといい勝負できるように頑張りたいと思います」と、自信を覗かせた。

 そして、ゲストの岡見選手は「実際の試合での動きを見ているようなシーンがゲームで見られたのでビックリしました。上手い人のやり方を見ると、これがよりリアルに伝わる。自分はちょっとへたくそだったので(笑)、ちょっと分からなかったんですけど、上手い人のプレイを見ていると違いますね。岡見 VS アンデウソンのときも、こういう戦い方があるんだな、とゲームに教えてもらいました」と、ゲームのクオリティを賞賛した。そして、「ゲームと同じように(UFCの)てっぺんを取れるように、一歩一歩しっかりと頑張ります」と今後の抱負を語ってくれた。

 今後も、岡見選手、そして、UFC Undisputedの活躍に期待したい。

 なお、「UFC Undisputed 2010」は、プレイステーション 3、Xbox 360で現在好評発売中。また、両ハードともに、体験版が無料配信されている。興味を持った人は、ぜひ一度体験してもらいたい。

決勝戦で実現した、岡見 VS シウバのミドル級対決。解説の岡見選手は試合中の顔とは異なり、リラックスムードで選手に檄を飛ばす
エキジビションマッチでは、序盤こそ優勢だったものの、あっという間にチョークスリーパーでタップ負け。「タップしてないよ!(笑)」とは岡見選手の弁

三位に入賞し、サイン入りのTシャツをいただいた筆者。次回があるのならば、さらに上位を目指したい!
トーナメント開始前に参加者全員で記念撮影。試合を開催してくださった、ユークスさん、ありがとうございました

「UFC Undisputed 2010」
対応機種プレイステーション 3/Xbox 360
ジャンルアクション/格闘
発売日2010年9月9日
価格(税込)7329円
プレイ人数1〜2人、オンライン時:2人
CEROB(12歳以上対象)
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