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“日本制作”の新規ゲームタイトルが、山のように発表されたマイクロソフトの基調講演詳細リポートTGS2010【基調講演】(1/3 ページ)

TGS初日の基調講演は、マイクロソフトによるもの。日本開発のゲームタイトルが多数発表され、サプライズ山盛りだった本イベントを詳しく紹介する。

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まずは「メタルギアソリッドライジング」の実機デモ。「ファイプロ」新作も発表

 東京ゲームショウ2010の初日となる9月16日、マイクロソフトの基調講演が開催された。“日本のクリエイターを世界へ”と題されたこの講演では、Xbox 360のビジョンおよび今後の事業戦略が語られた。

 まず登壇したのは、おなじみマイクロソフト 執行役 常務 ホーム&エンターテイメント事業本部長 泉水 敬氏。泉水氏は「マイクロソフトはXbox 360の展開を通して、日本のゲームファンの皆様に、世界の最高のゲームをお届けすると同時に、日本のゲームクリエイターの皆さんの作品を世界中のゲームファンの皆さんにお届けする役割を担っていると考えています」と、マイクロソフトはゲームにおける日本と世界の架け橋であることを語る。

 また、「今日はこの基調講演の中で、開発中の10タイトルをご紹介します。すべてが、日本のクリエイターのイマジネーションから生まれた作品です。これらのタイトルはXbox 360とKinectの未来を定義づけ、我々を成功に導くものだと思っています」と、講演の内容を明らかにした。

まず登壇したのは泉水氏。マイクロソフトは世界のゲームを日本に、そして日本のゲームを世界に届ける役割があるとコメント
一昨年の基調講演では、日本のパブリッシャーのXbox 360ソフトの販売額が10億ドルに達したと振り返る

 まず紹介されたのは「メタルギアソリッドライジング」。E3で公開されたトレーラームービーのショートバージョンが流れたのち、プロデューサーの松山重信氏が登場。松山市は「今日は少しだけネタを持ってきました。トレーラーの最後にオチとしてスイカを切ったのですが、今日はスイカに加えていくつかのものを、実機の実演で切りたいと思います」とコメント。実機実演はこの基調講演が初めてだという。ちなみに切る(操作する)のは、クリエイティブディレクターの木村氏。

「メタルギアソリッドライジング」の松山プロデューサーがゲスト出演

 「『メタルギアソリッドライジング』のコンセプトのひとつに、自由切断があります。さまざまな位置から、さまざまな角度でモノを切断できます。断面もそれに応じて自動生成されます」と解説しながら、テーブルの上に置かれたボーリングのピンを切るデモを実演。スイカの山を切ろうとしたところ、中から「メタルギアソリッド 4」に登場した小さな偵察UGV“子月光”が登場。ここで、子月光が「メタルギアソリッドライジング」に出演することが明らかとなった。


スイカやピンを切る実機デモを披露。上手に切るたびに会場からは拍手がわき起こった

 子月光が指先で回すスイカや、ジャグリングしているボーリングピンを切断していくデモが続く。最後に、子月光が真剣白刃取りにチャレンジするも、真っ二つになってしまう……というオチがついてデモは終了した。

フィル・スペンサー氏がMGSタイトルを紹介

マイクロソフトのフィル・スペンサー氏が登壇。MGS制タイトルのビジョンやタイトルを紹介した

 続いて、マイクロソフト コーポレーション コーポレート バイスプレジデント Microsoft Game Studios担当 フィル・スペンサー氏が登場。ファーストパーティースタジオのビジョンと、Xbox 360の成功にとって日本のクリエイターの力がいかに必要か、ということを語った。

 スペンサー氏は「日本のディベロッパーは、ビデオゲームの誕生および発展には不可欠な役割を果たしてきました。端的に述べると、日本のゲームは世界が愛するゲームです。ゲームがアーケード(ゲームセンター)で登場したとき、すぐに楽しめ、また魅惑されました。『ドンキーコング』の宮本さん、『パックマン』の岩谷さん、『バーチャファイター』の鈴木さんなど、日本のクリエイターは、直感的にこのようなゲームを創り出すことができたのです」と、日本のゲーム、とくにアーケードゲームは、短時間で楽しさを理解できることをアピール。「有能な人材である彼らは、世界中のプレイヤーの想像力を喚起させたのです。彼らなしでは、このような業界は誕生しなかった」と、世界中のゲームファンに大きな影響を与えたことをコメントした。

 また、近年については「Xbox 360が登場して5年経過し、日本のパブリッシャーの売り上げは21億ドルに達した。前の世代に比べて倍増しています。もっと驚くこととして、この21億ドルには、成長し続けているオンラインビジネスの売り上げは含まれていません」とコメント。さらに「Xbox LIVE アーケードタイトルの上位6つのうち、5つが日本発のもの」と、Xbox LIVEアーケードの作品でも日本製ゲームが高い評価を得ていることを語った。

先日発売された「Halo: Reach」についても言及。1日で2億ドルの売り上げという新記録をたたき出したとか

 今後については、「MGSとしては、確立されたブランドである『Gears of War』、『Fable』、『Forza Motorsport』をさらに発展させる必要があります。加えて、新しいヒーロー、新しい物語、新しいフランチャイズのリスクを背負って展開していくことも重要です。そのために日本へ来ました。日本のアーティストは、世界が遊びたがるゲームを創造してくれます。本日は、5つのまったく新しいクリエイティブパートナーシップを発表したいと思います。MGSと日本のゲームスタジオの間で、Xbox 360専用ゲームの開発を進めるわけです」と、日本の開発スタジオとMGSが手を組み、ゲームを開発していることを明らかにした。

 最初に紹介されたのは、スパイクが手がける「Fire Pro Wrestling(仮称)」。あのプロレスゲーム「ファイヤープロレスリング」が、ここで復活したのだ。トレーラームービーの内容から、自分のアバターで戦うことが想像できる。

「ファイプロ」がまさかの復活! コスチュームや技をエディットできるようだ

 続いて紹介されたのは、トレジャーが手がける「レイディアントシルバーガン」。スペンサー氏は「ベテランのクリエイターで構成され、フォーカスを絞って開発しているメーカー。彼らにXbox 360専用バージョンのシューティングゲームを提案されたとき、我々は即座に“YES!”と返事をしました」と、開発の経緯について語る。また「『レイディアントシルバーガン』のオリジナルバージョンは北米で発売されたことがなかったので、このタイトルを北米、そして各国で発売できることを楽しみにしています。一番嬉しいのは、セガサターンバージョンを探して秋葉原のゲームショップを巡る必要が無くなったことです」とゲーマー視点のコメントを行い、会場の笑いを誘っていた。

トレジャーの名作シューティング「レイディアントシルバーガン」が移植決定! 新チェーンシステムなどの新要素もあるようだ。ちなみにウワサのセガサターン版はプレミアがついていることで有名

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