ふたつの「二ノ国」に体験入国してきました!:TGS2010【レベルファイブブース】
ニンテンドーDSでは「二ノ国 漆黒の魔導士」が、PS3では「二ノ国 白き聖灰の女王」が発売されることになっている。プラットフォームの垣根を越えて世界を共有する2作品。スタジオジブリや久石譲などの豪華スタッフも話題だ。そんな「二ノ国」のプレイアブルコーナーに行ってみた。
ゲームと本の連動が新鮮な「二ノ国 漆黒の魔導士」
12月9日に発売を控えたレベルファイブ期待の新作「二ノ国 漆黒の魔導士」(DS版「二ノ国」)のプレイアブルコーナーは15分待ちという比較的待ちやすい状況だった。
本作の舞台となるゴロネール王国をイメージしたかのような大きなエリアに入っていくと試遊機がズラリと並んでいる。各試遊機の横には必ず一冊の本(ファンタジーに出てくる魔法の書のような本だ)があり、中には「二ノ国」に関するさまざまな情報が記載されていた。「お、こいつに描かれた紋章をタッチペンで描くんだっけか」とわくわくしながら、さっそくプレイ開始だ。
2つのミッションは“はじめから”編と“ビッキーニ”編から選べる。ビッキーニの方がより戦闘などを楽しめる、と記載されているが、まずは基本からと思い、はじめからやってみることにした。主人公オリバーがシズクとマルと会話しているところからゲームが始まる。どうやら「イマージェンがサビシックにかかっているので、げんきシロップが必要」とのこと。イマージェンって何?と思いつつ、要はげんきシロップがあればいいのね、と進んでみたのだった。
すると商人のところで立ち止まり、イベント発生。合成なべというアイテムが出てきたのだが、なべを使うにはあいことばが必要らしく、しかもそのあいことばは試遊機のそばにあるあのブ厚い本に書かれているとのこと。ページまで指定してあるのでめくってみると、そこにはしっかりとあいことばが記載されていた。
なるほど!ゲームと実際の本がこんな形で連動するというのは、今までありそうでなかったかも。なかなか面白い試みだ。あいことばを入れるとなべから出てきたのが“なべまじん”。そしていきなりこいつとの戦闘になってしまった!
戦闘は上画面に敵、下画面に仲間たちが並ぶ形でのコマンド選択形式。オリバー、マル、シズクが横一列に並んでいる。最初はいろいろやってみようと、まほうやとくぎを使ってテキトーに戦ってみたのだが、肝心の回復を忘れつつ、案外なべまじんが強かったりして、あれよあれよという間に全滅してしまった……。
え! これでまた最初っからかな? と思ったが、なべまじん直前からのスタートでホッとする筆者。今度はちゃんとやるぞ、と挑んでみたものの、2度目も早々にマルが倒れてしまい、結局全滅。何じゃこりゃ! と躍起になって3度目のトライ。ちゃんと回復しつつ、高威力なまほうを使いつつで、どうにかなべまじんを倒した。なべまじんを倒すといよいよ合成なべが使える。この合成なべでアイテムを合成してげんきシロップを作るのだーと息巻いたところでプレイ時間終了。本に描かれた紋章をタッチペンで描くところまで行きたかったのに! と、何だか煮え切らない結果に終わってしまった。
テキトープレイはいかんなと反省しつつ、ビッキーニ編が気になりつつ、筆者はもうひとつの「二ノ国」の世界へと赴いたのだった。
まるでジブリアニメの世界! 「二ノ国 白き聖灰の女王」
PS3で発売される「二ノ国 白き聖灰の女王」(以下、PS3版「二ノ国」)のプレイアブルコーナーは25分待ち。両タイトルのブース内におけるエリアは同じくらいの広さだが、場所をとらないニンテンドーDSとしっかり大画面のPS3ということで、試遊台の数が違うのも、待ち時間に影響していそうだ。
さっそく遊んでみたPS3版「二ノ国」は、DS版「二ノ国」と世界観を共有しつつも、また新たな魅力を感じることができた。
今回TGS2010でプレイできたのは「ネコ王との謁見」と「荒れ狂う守護戦士」という2つのミッション。いずれかを自由に選ぶことができる。
筆者はまず「ネコ王との謁見」を選択しプレイしてみた。いきなり広大な草原に放り出されるオリバーとシズク。当たり前の話ではあるが、ニンテンドーDSとは格段に違う精緻なグラフィックで、気持ちのよい草原、森林などのフィールドが描かれている。まずはゴロネール王国の城に向かわなければいけない。今何をすべきかは□ボタンを押すことで即座に確認できる。やるべきことに迷わないよう配慮がなされているようだ。
城下町のような場所は最初から画面上に見えていたので、じゃあ行きますかとそちらに向かおうとしたが、よく見ると草原に何やらうごめいている。もしかしてこれ、敵か?と思って触れてみたら案の定エンカウント!敵とのバトル画面に移行した。
コマンド形式のバトルで○ボタンで「たたかう」などのコマンドを選択していく。オリバーの分身であるルッチは戦いの中でデタラメ斬りという技を使ってくれる。これがなかなか強いので、たいていの敵は蹴散らしてくれた。敵モンスターのデザインはなかなかかわいく、石版のようなピタゴラ、鳥のようなガリピヨ、牛のようなブリなどが小気味よく動き、攻撃をしかけてくる。何度かバトルをしたが、それで何かが展開するわけではないということに気づき、ひとまず城下町に入ることにした。
城下町の中でオリバーは、町民たちに拒否反応を示されてしまう。どうやらオリバーが着ている服が二ノ国では非常識らしい。“一ノ国の人間は・・・”というようなセリフもあったので、オリバーはよそから来た完全なる部外者なのだろう。ひとまずみんなに拒否されない服を得るためにフクロウ商会へと向かうことにした。
城下町内のビジュアルはさすがスタジオジブリといった感じ。DS版「二ノ国」以上にディテールに凝ったきめ細やかなアニメーションを体感することができる。今までにもアニメの中を動いているような3Dゲームはあったが、本作は特にその描写が秀逸だと感じた。−−
フクロウ商会で魔法使いが置いていったという服を着ることで、ようやく町内の人々ともちゃんと会話ができるようになる。しばらく町内を散策していると城の前にたどりついた。衛兵が言うには王の大切にしている“あかゴロンギョ”という魚がいなくなったらしい。“あかゴロンギョ”を見つけてくれば城に入れてもらえそうだ、ということで、町内に探索に出かける。シズクにひたすらついていき“あかゴロンギョ”を手に入れ、王と謁見するところで「ネコ王との謁見」は終わった。
プレイ終了までもう少し時間があったので、もうひとつのミッション「荒れ狂う守護戦士」も少しだけプレイしてみたのだが、こちらは森の中を突き進むバトル中心のミッションだった。本作のバトルをメインで体験したいという人はこちらのミッションを選択した方がよさそうだ。
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