発売直前! クローズドセッションで明かされた「GT5」最後の秘密とは:TGS2010【グランツーリスモセッション】
9月16日、ポリフォニー・デジタルおよびSCEが開催したクローズドセッションで、まもなく発売される「グランツーリスモ5」の様々な新要素が公開された。
今度の「GT」はPCブラウザからもプレイ可能!?
いよいよあと1カ月半ほどで発売を迎える、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のPS3用オンラインカーライフシミュレーター「グランツーリスモ5」(以下、GT5)。東京ゲームショウ2010初日の9月16日、ポリフォニー・デジタルの山内一典氏はメディア関係者を招いたクローズドセッションを開催し、これまで明かしてこなかった「GT5」の新要素を多数公開した。
まず、もっともプレイスタイルに影響を与えそうなのが「マイホーム」の要素だろう。本作における「マイホーム」はいわばネットワーク機能の中心であり、山内氏によればメッセージボードやプレイログ、メール、プロファイル、ギフト、フレンドホッピング(他のプレイヤーのマイホームへ移動すること)といった、ありとあらゆるコミュニティ要素がここに集約されているという。マイホームはプレイヤーにとっての「ホーム画面」であり、簡単なメッセージのやりとりからレースへの招待に至るまで、基本的に他のプレイヤーとのやりとりはすべてこの「マイホーム」を介して行っていくこととなる。
しかし、「マイホーム」機能が本当にスゴいのはここから。実はこの「マイホーム」機能、「グランツーリスモ・ドットコム」にアクセスすることで、PCのブラウザからも閲覧することが可能だ(正式に機能が実装されるのは11月3日から)。山内氏はこの機能を「GranTurismo Anywhere」と表現したが、今作では文字どおり自分がどこにいても「グランツーリスモ」の世界とつながることができるというわけだ。
また山内氏によれば、PC版の「マイホーム」からでもフレンドとオンラインでレースを楽しむことができるという。この場合、自分で車を操作することはできず、チーム監督として指示を出す「B-Spec」モード限定となるが、それでもPS3を介さずレースまで楽しめてしまうのは驚き。ちなみにブラウザ上からでも簡単なレースの結果は知ることができるが、終了後、PS3からアクセスすることでより詳細なリプレイも見ることが可能だそう。もちろんの通常の対戦同様、レース結果に応じてクレジットを獲得することもできるので、例えば外出中にブラウザから様々なレースに参加し、クレジットを稼ぐといったプレイスタイルもアリだろう。
続いて山内氏は、一風変わったルールで対戦することができる「スペシャイベント」の中から、本作で新たに追加される「グランツーリスモラリー」を紹介した。
ルールは実在のラリーとほぼ同様で、決められた区間内を1台ずつ走り、そのタイムを競うというもの。ただし「プレイ毎にコースが自動生成される」という点が通常のレースイベントとは大きく異なっており、プレイヤーはコ・ドライバーの音声案内をよく聞きながらコーナーに対処していく必要があるとのこと。これまでのシリーズにも「ラリー風」のダートコースは収録されていたが、本格的なモードのひとつとして搭載されるのは初めて。ラリー好きにとってはまさに「待ちに待った」新要素と言えそうだ。
今回のクローズドセッションではこのほかにも、本作に収録される新車種やコース、天候や時間の要素など、これまで未公開だった要素を次々と紹介していった。会場で発表された要素については以下のとおり。
コース
今回新たに収録が発表されたコースは、「GT」シリーズでおなじみの「トライアルマウンテン」と「ラグナ・セカ」、そして完全新規での収録となる「サルト・サーキット」の3つ。「サルト・サーキット」については今作の見所のひとつでもある「夜間レース」に対応しており、昼夜2種類の表情を併せ持つのが特徴。また既存の「トライアルマウンテン」と「ラグナ・セカ」も今作のために新しく作り直されているとのこと。
車種
フェルディナント・ポルシェらに設計されたドイツの軍用車輌「キューベルワーゲン」や、水陸両用車輌として第二次世界大戦で活躍した「シュビムワーゲン」、ヒッピームーブメントの象徴としてしばしば語られる「サンババス」など5車種を新たに公開。ちなみにシュビムワーゲンの水中走行機能については、残念ながら「そこまでは実現できていません」(山内氏)とのことだった。
天候
本作で新たに搭載される「天候」システム。これは「Dynamic Weather System」と呼ばれ、気温や気圧、湿度といったデータをもとに、天候の変化をダイナミックにシミュレートできるのが特徴。天候ひとつとっても妥協せず、きちんと「シミュレート」しようとするあたりがなんとも「GT」らしい。もちろん視界や路面の滑りやすさなど天候がレースに与える影響についてもしっかり再現されており、悪天候下ではこれまで以上にテクニカルな操作が求められることになりそうだ。
Project “X1 Prototype”
今回、会場で新しく発表されたプロジェクト。これはポリフォニー・デジタルとレッドブル・レーシングとの共同プロジェクトとして行われるもので、簡単に言えば「もしもレギュレーションに縛られず、今ある技術の中で“最速”の車を作ったとしたら……?」という「IF」を実現してしまおう、というもの。コンセプトおよびデザインはポリフォニー・デジタルが担当し、実際の開発はレッドブル・レーシングが中心となって行う。プロジェクトは現在進行形で進んでいるが、そのひとつの答えが「GT5」内には収録されるようだ。当然、あらゆる意味で「規格外」のトンでもないレースカーになることが予想され、実際に使うことができるのは「それなりにがんばった人」(山内氏)のみとのこと。
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