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2010年の話題を独断と偏見でランキングしちゃった!くねくねハニィの「最近どうよ?」(その39)(4/4 ページ)

くねくねハニィが年末にドカンとお送りする「2010年Top10ニュースランキング!」。ええ、ハニィの独断と偏見ですが、何か? 1年を振り返って今年をしみじみと振り返りたい方必見。来年もよろしく特集ってことでよろしこ。

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9位:またか、中古販売 セブンイレブンいい気分なのか〜っ?

 去年のTop10で、北米でWalmartがゲームの中古販売を始めたっちゅー話はしたんだけど、3月にまたイヤなニュースがあったんだ。何と全米のセブンイレブンが中古ゲーム販売を始めまーすって話。

 2008年からアメリカではコンビニでゲームを売り始めたんだけど、それはもちろん「新品」のお話。このたび「中古」も取り扱うようですねん。これはGameStopなどのゲーム専門店の売上&利益が目覚ましいのは「中古ゲームソフト販売」のおかげなんだーって話が出回ってるから。

 レンタルと中古に対抗するには、もうやり込み要素だけではダメ。しつこいけどネット機能で最初に買ったパッケージをユーザーが離さないようにする仕掛けは必須ですなぁ。

10位:World of Warcraft が炸裂!

 Activisionが世界一のパブリッシャーである理由はもちろんコンソールゲームで「Call of Duty」「Guitar Hero」シリーズなどのフランチャイズがあったおかげもあるんだけど、2007年12月にVivendiと合併してBlizzardが傘下に入ったからとも言われてるよね。日本ではPCゲーム市場が大きくないから知らない人もいるかもしれないけど、Blizzardは世界ナンバーワンのPCゲーム開発会社と言えましょうね。

 「World of Warcraft(WOW)」「StarCraft」「Diablo」など、PCゲーマーから見れば神様のようなソフトを長年開発し続けているのだよん。ゲームメーカーの夢である「パッケージ+月額課金」モデルを持っているのね。WOWを例に取ってみると、ユーザーはソフトをパッケージまたはダウンロードで購入して継続して遊ぶために毎月15ドルを払っているのだ。

 このたび、3つ目の拡張パック「World of Warcraft: Cataclysm」が全世界で発売(日本は未発売……)され、発売後24時間で330万本を売り切ったとBlizzardが発表したんだよね。拡張パックがですぜ? ハニィが北米に出張中もテレビでCMしまくってたけど、お店でも大騒ぎ。発売日には真夜中(あるいは早朝)から小売店がオープンして我先にと群がるユーザーをさばいたとか。

 「World of Warcraft」のユーザーは、この拡張パックの発売前の段階で全世界1200万人を超えているとな。と言う意味では、「パッケージ+月額課金」モデルではなく「パッケージ+拡張パック+月額課金」モデル。1粒で3度おいしいわけだな……。

 日本市場では発売もされていないこの拡張パック。世界最大のMMORPGなのに、日本がターゲットではないって……。日本がガラパゴスと言われちゃうのも納得だよね(涙)。

おまけ:番外トピック――パナソニックが新ハード発売?

 何と3DOから20年、パナソニックがオンライン&MMORPG向け携帯ゲーム機「Jungle」を発売すると発表したのだ。パナソニック本体ではなく、どうやらアメリカに「Panasonic Cloud Entertainment Company」なる子会社を設立して運営しているらしい。でも、なーんかひっそり感があるよね。だって情報が少なすぎるんですもの。

 携帯ゲーム機と言うよりはむしろキーボードとタッチパッド付きなんでミニPC+iPodみたいな形状。どうやらコンテンツをサードパーティに提供してもらうんじゃなくて自前で集めてるみたい。11月30日から米国でモニターに配布開始したって情報もあるから続報を待たれよ。

 ん〜、パナソニックはホンキで任天堂やSCEに「ハンドヘルド」戦争を仕掛けてる様には見えないけど、もしかしたらもしかするのかもね。でも、MMO専用機ってのはどうなんだろうか……?

ハニィのあとがき

 いやぁ。今年はホントに記事を書かなかったなと。申し訳ありません。来年はもうちょっとちゃんとしますんで、ご愛読の程よろしこ。

 さて、ハニィの独断と偏見のTop10いかがでしたか? ニンテンドー3DSのインパクトはすごかったけど、2011年の発売が楽しみだね。それにしても、北米と欧州での発売日と価格はものすごく気になるねぇ。アメリカで300ドルって付けてしまったらPS3やXbox 360と同等の値段になってしまうため、今までのように子供にホイホイ買ってあげられる金額じゃないからね。為替が良ければ250ドルくらいだったんでしょうけど、ま、こちらも円高が響きますな。

 円高はいろんな意味で日本のゲーム業界を苦しめていることも考えておきたいね。例えば日本製のタイトルが米国で売れて1本当たり1ドルのロイヤルティが日本のメーカーに入ると考えてみて。米国では1ドルは1ドル。でも、日本円に換算すると、92円って考えてたロイヤルティがいつの間にか80円になってたら? これだけで10%以上の損じゃないですかってこと。

 逆のパターンもある。日本の開発会社でタイトルを作ろうかなって思ってた米国のメーカーが日本円で1億円って見積を出された時に、それまでなら100万ドルちょいくらいだったのに、円高のせいで120万ドルになっちゃったって言われたら、理由のないコスト高にリスクを感じて引いちゃうってことだって考えられるのだ。ドル建てで開発費をもらってる場合は理由なき理由「円高」のおかげで、日本円に換算した時にあれれれってことになっちゃうのだ。

 日本におけるソフト開発には、円高をもろともしないくらい強烈で高品質なモノを求められる2011年になるかもね。「日本製はコストは高いけど高品質だから必ず売れる」にしないと!だって欧米と同レベルなら欧米の開発会社に持って行かれるのだ。円高のおかげでコストパフォーマンスを更に要求されることになるんだね。

 そんな円高の話で2010年を締めくくるほどハニィも円高に悩まされているんだけど、新年早々「来年は円安に! お願いします!」ってわけの分からないお願いをしに初詣に行こうと思っとります! 来年もよろしこ、よろしこ、よろしこ。淀川風。

くねくねハニィのプロフィール

1967年アメリカサウスダコタ生まれの日本人。

小学生からはゲームセンターに通いまくってやたら大きく育つ。

1990年に都内K大学を卒業後、大手ゲーム会社にて海外ソフト担当となり、2001年に退職。それ以降は自称フリーのゲームアナリストとして暗躍。暗躍しすぎたので名前を変えて表舞台に。くねくねと唐突に現れて「親父ギャグ」をかまして周りの人々のレベルを下げまくる。独特の語り口調ですが、もう慣れてくださいとしか言えません。言ってる中身は至極マジメなので。ちなみに「風来のシレン」が好物で、名前もそこから借用。なんだか公認してもらったそうです。

ハニィさん、今年もお世話になりました。それにしても最後、淀川さん風ってなんすか? らしいっちゃーらしいですけど古いっす。


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