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ガンバレ日本! GDC2011@サンフランシスコに行ってきた!くねくねハニィの「最近どうよ?」(その40)(1/3 ページ)

ITmedia ガジェットに引っ越して参りましたくねくねハニィがお送りする「最近どうよ?」の40回目は、GDC2011サンフランシスコをまとめてみました。ハニィも「日本の力を、信じてる」!

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 2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災された皆様、そしてそのご家族・関係者の皆様に対し、心よりお見舞い申し上げます。くねくねハニィの「最近どうよ」その40回目をこのような言葉で始めなければならないことを本当に悲しく思っています。

 ハニィはGDC(Game Developers Confernce)サンフランシスコの出張から帰国して3日目の出来事だったのですが、あの日は六本木ヒルズの49階にいました。まさかこんなことになろうとは思っていませんでした。ビルの上にいるからこんなに揺れを感じるのか、と恐怖を覚える自分を抑えていましたが、コトはそれどころではなかったようです。

 家族が仙台に住んでいて数日安否が確認できずパニくりましたが、おかげさまで震災数日後に無事が確認できました。インフラの復旧を待つのみだそうです。この震災によって被害を受けた方々に対して、一刻も早い復旧と安らぎをお祈りするばかりです。

イラスト:本橋ゆうこ

 ITmedia Gamezがなくなって、ITmedia ガジェットに吸収されると聞き、ハニィもフェードアウト? というお話もあったのですが、いや、こんな時にこそ微力ながらも日本に対してバックアップをしなくてはならないだろうと思い、書き続けることにしました。ひっそりと40回目を迎えます。これからもよろしくお願いしますね!

 今回は遅くなりましたが、サンフランシスコで行われたGDCの報告をさせていただきます。2月28日〜3月4日まで、例年通りサンフランシスコ市内のMosconeセンターで行われたGDCは、ニンテンドー3DSの発売が間近だったり、NGP(Next Generation Portable)が発表されたりと業界も活気づいていました。Androidを携えたスマートフォンとハンドヘルド(携帯ゲーム機)の闘いが始まるのかもしれませんね。

 またまたずいぶんと間をあけてしまったので、北米のハード&ソフトの売上状況の報告から。今回は2010年12月と2011年1月分から。なお、相変わらずNPDが詳細を発表してくれないのであくまでも参考程度にとどめておいてください。

2010年12月と2011年1月の北米市場報告!

ハード

2010年12月

  • Wii:235万5000
  • Xbox 360:185万6000
  • PS3:120万9000
  • ニンテンドーDS:251万2,000
  • PSP:42万8000

2011年1月

  • Wii:31万9000
  • Xbox 360:38万1000
  • PS3:26万7000
  • ニンテンドーDS:29万3000
  • PSP:7万6000

 12月はホントにすごいですね。Wiiは単月で235万台。ホリデーには家族でWiiってことなんでしょうけど、まだ行きわたっていなかったんですか? と聞きたいくらい。日本のXbox 360の総台数よりもWiiのアメリカの12月売上が多いってどういうこと? ただ、前年の12月に380万台売り上げたことを挙げて失速と言えなくもないけど、いえいえ、大した数字ですよ。

 そういう意味では、Xbox 360も12月単体売上が日本の総台数を上回っています。Kinect効果なんでしょうか、Xbox 360だけは前年比35%の売上増です。Kinectは調子いいようで、マイクロソフトの発表では3月10日現在、全世界で1000万台を達成。史上最速の販売を記録した家電製品としてギネス登録されました。

 北米では1月末現在で同対応ソフト「Kinect Sports」が122万本、「Dance Central」が121万本売り上げてるって実績から、着実にユーザーから受け入れられているってことですね。コアユーザーからは「反応が悪い」と言われているKinectだけど、カジュアルユーザーからは「コントローラで難しい操作をしなくてもゲームができるらしい!」と好評みたい。業界の人が思ってるよりも、ユーザーにとっては「イノベーティブ」だったみたいね。

 プレイステーション 3も頑張ってはいますが、昨年9月に発売されたMoveはハードを牽引している様子は見られません……。というか、正直よく分からないのが現状です。SCEが出荷数(セルイン)の発表をするため、マイクロソフトの販売数(セルスルー)との比較ができず、アナリストやジャーナリストがハテナマークを出しています。それに、Move単体、カメラ付き、Navigator付きなど、売り方が混乱を招くため、正確な数字が把握できないという難点もあります。

 そんな北米市場ですが、金額ベースでの市場規模が前年に比べてかなり落ち込んだみたいです。ハードの落ち方がすごくてマイナス16%、ソフトがマイナス8%、ただ、KinectやMoveなどの周辺機器が頑張ってプラス10%。そして、トータルの金額ベースで前年比マイナス9%となっています。ハードが出回ってきたんで、ハードの前年比割れはしょうがないとしても、ソフトがイマイチ売れていないようです。売れているソフトが目立ってるけど、トータルではソフトが売れていないってこと……。ホントならハードが出回った今、ソフトで市場を押し上げるってフェーズだと思うのですけどね。販売ランキングも参考程度に。

ソフト

2010年12月

  • 1:「Call of Duty: Black Ops」 Activision(Xbox 360、PS3、Wii、NDS、PC)
  • 2:「Just Dance 2」 Ubisoft(Wii)
  • 3:「World of Warcraft: Cataclysm」 Activision(PC)
  • 4:「Assassin's Creed: Brotherhood」 Ubisoft(Xbox 360、PS3)
  • 5:「Donkey Kong Country Returns」 Nintendo(Wii)
  • 6:「Disney Epic Mickey」 Disney(Wii)
  • 7:「Madden NFL 11」 EA(Xbox 360、PS3、Wii、PS2、PSP)
  • 8:「Michael Jackson The Experience」 Ubisoft(Wii、NDS、PSP)
  • 9:「NBA 2K11」 Take2(Xbox 360、PS3、Wii、PSP、PS2、PC)
  • 10:「Need for Speed: Hot Pursuit」 EA(Xbox 360、PS3、Wii、PC)

2011年1月

  • 1:「Call of Duty: Black Ops」 Activision(Xbox 360、PS3、Wii、NDS、PC)
  • 2:「Just Dance 2」 Ubisoft(Wii)
  • 3:「Dead Space 2」 EA(Xbox 360、PS3、PC)
  • 4:「Little Big Planet 2」 Sony(PS3)
  • 5:「Zumba Fitness: Join the Party」 Majesco(Xbox 360、PS3、Wii)
  • 6:「NBA 2K11」 Take2(Xbox 360、PS3、Wii、PS2、PSP、PC)
  • 7:「Assassin's Creed: Brotherhood」 Ubisoft(Xbox 360、PS3)
  • 8:「Dance Central」 MTV Games(Xbox 360)
  • 9:「Michael Jackson The Experience」 Ubisoft(Wii、NDS、PSP)
  • 10:「DC Universe Online: The Next Legend Is You」 Sony(PS3、PC)

 マルチプラットフォームを考えずに、プラットフォームごとのタイトルで順位付けすると、なんと「Call of Duty: Black Ops」を押さえて、12月も1月もUbisoftの「Just Dance 2」がダントツの1位だったようです。サードパーティのWii向けタイトルが年末商戦でぶっちぎりの1位ってすごいこと。1月末現在で360万本近くも売り上げたみたいです。

 Disneyの「Epic Micky」やTHQの「Udraw Studio」(お絵描きソフト)など、任天堂以外のパブリッシャーが、任天堂がカバーしていないところでWiiに供給したメーカーが頑張ってるのが分かります。

 本数が分からないので、温度感が分からないかもだけど、12月のものすごい売れ行きに反して、1月はやっぱり冷えてるみたい。ゲーム市場規模(金額)で言うと、いきなり5分の1くらいになっちゃうとのこと。1月が売れないというよりは、やっぱり12月の北米市場は恐ろしいくらい巨大だってことかな。

GDCに行ってきたのだ!

今年のGDCの様子

 ゲーム開発者のためのイベント、Game Developers Conference(以下GDC)2011は、2月28日〜3月4日までの5日に渡って、サンフランシスコ市内のMosconeセンターにて例年通り開催されました。参加者は1万9000人(2010年度:1万8250人からの微増)で過去最大の来場者を記録とのこと。ビジネスショーでもなく、開発者の勉強会に2万人近くがサンフランシスコに集結したことになります。このGDC、今年でなんと25周年! 最初は20人でスタートしたこのカンファレンスも、2万人規模の大きなイベントになりました。

 たくさんの講義やパネルディスカッションなどが行われて、参加者は次から次へと部屋を渡って歩くのですが、MosconeセンターはNorth、South、Westの建物があって、つながっていない(地下ではNorthとSouthはつながっているのですが)。なので、イチイチ道路を渡って行かないといけないんで移動も大変なんです。

 もちろん昼間はそんなこんなで大忙しの参加者も、夜になると毎晩パブリッシャーやデベロッパーが開くパーティで大いに盛り上がるってのも覚えておいてほしい。こうやって業界内の人間関係が生まれてくるんですね。毎年、「インスパイア」されたと語る若い開発者がちらほら……。まあ、若くないと昼間講義を受けて夜は朝方まで飲み歩くってのもなかなかできませんよね。

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