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ゲーム少年だったグリー田中社長 「若干アウェー」の地で語る「目標10億人」の野望TGS2011(1/2 ページ)

グリーの田中社長が東京ゲームショウ2011の基調講演に登場。スマートフォンの普及でゲーム人口が爆発的に増加する未来を語り、「10億人に使われるサービスを作りたい」「1億、2億を目指している場合じゃない」と意気込んだ。

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田中社長

 グリーの田中良和社長が9月15日、「東京ゲームショウ2011」の基調講演に登場した。満席で立ち見も出るほど熱気あふれる会場に「若干アウェー感ある気がしますね」と言って現われた田中社長。講演では、スマートフォンの普及でゲーム人口が爆発的に増加する未来を描き、これからの数年で「10億人に使われるサービスを作りたい」と野望を語った。

「1億、2億を目指している場合じゃない」

 この日、講演を前に東京ゲームショウの会場を1周したという田中社長。「問題ある発言かもしれないですけど、ぱっと見、ソーシャルゲームよりコンソールゲームの方が面白そうだなと思って。超映像かっこいいじゃん、これAmazonで買わなきゃとか思ったんですけど」と語り、観客の笑いを誘った。

 だがそうは言っても、今年の東京ゲームショウのトピックの1つはソーシャルゲームだ。グリーが初出展で最大級のブースを構えたほか、バンダイナムコゲームスなども自社ブースにソーシャルゲームコーナーを設置している。出展されているスマートフォン向けゲームタイトル数は昨年の50本から98本に増え、専用機向けソフトが主役だったゲーム市場が変わりつつあることをうかがわせる。


画像 GREEのブース
画像 ブース内のステージで開かれたイベントには人垣が
画像 スマートフォンが並んでいた

 田中社長は、ソーシャルゲームが注目される理由について、コンソールゲームとは異なり、(1)ネットに常時接続することが前提で作られている点、(2)専用機がいらずいつでもどこでも始められる点、(3)アイテム課金である点――を上げる。ではこうした現状を踏まえ、次に何が起こると考えているのだろうか。

 田中社長が今後の大きな変化として語り始めたのは、コンピュータの低価格化だ。スマートフォンのように、電話機やデジカメといった専用機の機能を取り込んだ汎用的なプラットフォームが誕生することで、チップセットやOSが大量生産されて低価格化が進み、「コンピュータがタダで買えるような時代が来る」と話す。

 低価格なファストファッションやジェネリック医薬品の登場によって「マーケットの急拡大が起きた」ように、ゲーム専用機を買わない層に安価なゲーム環境を提供できれば、「ゲームビジネスが何倍にもなるチャンス」。そのなかでグリーは「10億人に使われるサービスを作りたい」と話す。

 「そんなにいくはずないじゃないかという気持ちが一瞬するかもしれないが、FacebookやTwitterは数億人に使われており、これから10億を達成するサービスがいくつか出てくると思う。10億達成までのタイムスパンも2〜3年と短いだろう。スマートフォンが急拡大するなかでは、1億、2億を目指している場合じゃない」

 現在も海外進出を積極的に進めているグリー。力を入れているのは、市場が大きい北米やヨーロッパだが、どこかのマーケットを狙い撃ちするのは「違うかなあと思っている」とも。「(国内か海外かを)あまり意識する必要はないと思う。Twitterはアメリカで見てもヨーロッパで見ても日本で見ても画面は変わらない。言葉を翻訳すれば通じるものを作るべき」

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