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どの方向にも移動できる未来型の乗り物、京大が開発

従来の車いすや高齢者用移動装置では苦労が多かった、狭い場所での移動が容易になるという。

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 京都大学の研究者が、どの方向にも移動できる未来型の乗り物Permovehを開発した。車いすなど従来の移動装置ではできなかった真横への移動も可能だ。

 同大学の工学研究科准教授、小森雅晴氏によるもので、前後、左右、斜めのどの方向にも移動可能な全方向駆動車輪が4つついている。前後だけでなく真横にも斜めにも移動でき、その場で回転して向きを変えることも可能だ。

 従来の車いすや高齢者用移動装置は真横の移動ができず、前後・斜めの移動を繰り返しながら徐々に横に移動する「切り返し作業」が必要なため、病室やオフィスなどの狭い空間内での移動の際に苦労することが多かった。Permovehは真横、斜めの移動も、その場での方向転換もできるので、狭い場所での移動が容易になる。また人と同じようにどの方向にも移動でき、向きを変えることができることから、周囲の人と調和して移動できるパーソナルモビリティとして利用できるという。

 さらに、この技術は工場や倉庫で用いる移動車両や搬送車、コンベアなどに応用可能と考えられている。工場や倉庫の無人搬送車やフォークリフトが真横に移動できれば、切り返し作業のための余分なスペースを確保する必要がなくなり、運搬作業時間も短縮できるとしている。

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