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「丸の内タニタ食堂」には、200万円オーバーの最高グレード業務用体組成計があるガジェット視点の体験記(2/3 ページ)

オープン以来、「大盛況!」「整理券配布!」「キレーな管理栄養士さん常駐!」といった話題ばかりが先行しがちの「丸の内タニタ食堂」だが、実は様々なタニタ製ガジェットが活躍している。

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食事の後は無料カウンセリング

 さて、定食をいただきつつ、「なんか薄味だなあ」「量が物足りないんだけど……」と思ったならば(思わなくても)、「丸の内タニタ食堂」常駐の管理栄養士さんに無料カウンセリングがお願いしたい。メタボリックシンドロームが心配な読者諸兄姉がいらっしゃったら、ぜひ相談してみてほしい。取材時間はほかのお客様の迷惑にならないように営業時間外だったため、筆者は食事前のカウンセリング体験に。通常は食事後のカウンセリングが多いそうで、来店してすぐ予約ボードに名前を書き入れておくと、食事を終えたぐらいにちょうどカウンセリングのタイミングになるようだ。

画像 「丸の内タニタ食堂」管理栄養士の大嶋有加氏。基本的に営業中は常設カウンセリングルームでカウンセリングを受け付けている。食事をすると無料で、1人だいたい5分間のカウンセリングしてもらうことができる

身体のバランスまで分かる業務用体組成計

 まずは数あるタニタ製体組成計の中でも、医療機関向けの業務用最高グレードの体組成計MC-980Aで計測してもらう。衣服を見込んで1キログラム減らす設定にしてあるそうで、着衣は上着を脱ぐだけで計測できる。しかし、体組成計は体内に微弱な電気を流して各部の電気抵抗値を計測するため、足下は通電するように素足である必要がある。男性は靴と靴下を脱げばそれで良いが、女性でブーツやストッキングを履いている場合はその場で脱ぐのも大変なので服装には注意が必要。カウンセリングルーム内はガラスで囲まれているので遮音はされるが、周囲から中が確認できる。

画像 業務用で高精度な計測が可能な、タニタの最高グレード体組成計MC-980A。医療機関などで使用されており、標準価格は210万円也。大型カラーモニターで、測定値をグラフィカルに表示することが可能だ。操作などは管理栄養士の大嶋氏にすべておまかせ

画像 専用台紙に各種測定値を印刷したシートを見ながら、解説、アドバイスを受けることができる。日々、お客様のデータを見ながらカウンセリングすることで様々な事例に触れた大嶋氏の経験値が上がり、それがアドバイスの向上に繋がっているそうだ。画像サンプルは46歳、中肉中背の健康な男性のもの

やはり筆頭はメタボ、ダイエット相談

 筆者が業務用体組成計MC-980Aで計測した数値を大嶋さんに見てもらったところ、体脂肪など平均値を下回る結果となった。こういう結果だと特に女性にうらやましがられたりするのだが、それは大きな間違い。筆者の場合、運動して体脂肪率が低くなったのではなく、原稿を書いていて「気がついたら何も食べずに夕方だった」といったことが多々あるためのただの不摂生。大嶋さんからも、「内臓脂肪が多いのはもちろん良くないのですが、少ないのも良くないです」と指摘され、ご飯でもう少しカロリー摂取を増やしたり、もう1品タンパク質を含んだおかずを加えても良いのでは、というアドバイスをいただいた。特に女性は、体脂肪率が低すぎると月経に悪影響が出るといったことがあるそうだ。

 最初のカウンセリングでは、体組成計で分かる身体の状況を説明したり、ごく基本的なことの説明が中心になるが、2回目、3回目になると「体脂肪を落としたい」という目標があったとすればそれに合わせたアドバイスをしてもらうことができる。内臓脂肪などは食事を改善して運動を始めてもすぐには数値で見ることができない場合があるそうで、そういった場合でも「この値は良くなっていますよ!」と、継続するためのモチベーションが高まり、前向きに取り組めるような説明がある。

画像 業務用体組成計で計測したデータを確認しながら、カウンセリングを受けることができる。2度目からは、前回のシートを持参すれば結果を比較してアドバイスしてもらうことも可能だ。カウンセリングルームはガラスで仕切られており、プライバシーが保たれている

「ダイエット」から「健康」的な思考へ

 ダイエットを意識するあまり、食事を制限しすぎて筋肉や基礎代謝が落ちてしまっているケースも女性に多いそう。そういった場合には、食事だけでなく運動も意識して筋肉を落とさないよう、リバウンドを防ぐように、筋肉も体脂肪も良い状態を保てるようにアドバイスする。ただし、先ほどの筆者のように筋肉も体脂肪も少ないのに「まだまだ痩せたい」という場合は、考え方を「ダイエット」から「健康」に切り替えてもらえるように、筋肉や体脂肪が少なすぎるのも「健康」という観点からは良くない、ということを説明するようにしているそうだ。

 会社の定期検診の数値でメタボリックシンドロームが心配であるとか、効果的なダイエットはどのようにしたら良いのかとか、そういった相談がやはり多いとか。「食事が食べられない」といった拒食症を疑うような深刻な事例もある。あまりに深刻な場合は病院へ行ってみてはと伝えるそうだが、食事することに不安を覚えていた人が「丸の内タニタ食堂」の定食は安心して食べることができたといったケースも実際にあり、そのときは「少しずつで良いので、食事してみてください」とアドバイスしたそうだ。

 ダイエット以外にも、塩分を控えたいと希望するお客も多く、カウンセリングルームにはそういった要望、ニーズをメニューやサービスに反映するための「丸の内タニタ食堂」ユーザー窓口の役割もあると感じた。ご飯の炊き方が「今日はちょっとやわらかめだったね」というお客の意見を厨房に伝えることもあったという。

 大嶋さんからは「せっかく毎日、カロリー計算や運動をして努力しているのにそれが間違った方法だったりするともったいないので、食事だけでなく一度カウンセリングもしてみてください」というメッセージをいただいた。業務用体組成計は、左右の身体の筋肉量も分かる。スポーツをしている読者諸兄姉にも自身の肉体バランスを知る良いデータになると思うので、ダイエットは必要ないと感じていてもオススメしたい。

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