ロームは、アクアフェアリー、京都大学と共同で、小型・高出力の水素燃料電池を開発しました。
今回開発した燃料電池は、水素化カルシウムをシート状に固形化したものと水を使用し、化学反応により水素をその場で発生させて発電します。
体積3ccに満たないシートから、5Whrの電力を発生させることが可能で、スマートフォンの充電から災害用バックアップ電源まで、幅広い用途で使用できます。
このシート1枚でiPhoneが一回満充電できます。シートはだいたい3gです。このシートをラミネートシールにすれば、20年間持ちます。リチウムイオン二次電池は、長い物でも4〜5年で放電してしまうと思いますが、それだといざという時使えません。このシートは化学薬品ですので、ラミネートシールが保つ限り変化はありません。
スマートフォン向けは、カバータイプと、USB経由で給電するカードケースタイプの2種類で、それぞれ30gと23gの専用カートリッジを取り替えて使用します。
携帯型発電機として利用できる200Wの高出力タイプは、カートリッジが750g、本体が6kg程と軽量で、アウトドアレジャーや災害などの緊急用途が想定されています。エンジン式発電機のように、二酸化炭素や有害ガスを排出せずに利用できます。
さらに、この燃料電池を使った地震計用大容量電池の開発も進めています。
例えば、火山の火口に地震計を置きたいという時、当然そういう所は電源がありません。従来は、15〜20kgくらいの自動車用バッテリーを背負って持っていっていたんですが、今回開発した燃料電池は3〜4kgくらいの重量ですので、非常に良いです。しかも6カ月の長期の間ずっと発電しつづけることができます。
今後は、2013年春の製品化を目指して、市場調査を進める予定です。
BtoBのビジネスで、ハイパワーの方はいくつかの企業とすでに進めている所です。モバイル用の方は、商流をかなり考えなくてはいけません。ご理解ご協力頂けるメーカーを募って、燃料をどこで売るのか本体をどこで売るのかといった商流を協議しているところです。
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