活動量計(アクティビティトラッカー)とは

腕や腰などに付けておき、日々の運動の量や睡眠の質などを自動計測してくれるウェアラブルデバイス、「活動量計」が各社から続々と発売されています。活動量計を使うとどんないいことがあるのでしょうか。

» 2015年12月02日 00時00分 公開
[園部修ITmedia]
活動量計 さまざまなスタイルの活動量計

活動量計とは

 「活動量計」というものをご存じでしょうか。海外では「フィットネストラッカー」あるいは「アクティビティトラッカー」という名でも呼ばれている、腕や腰などに取り付けて、毎日の歩いた歩数や、それに基づく消費カロリー、睡眠時間などを記録してくれる機器のことです。その名の通り、活動量を計測してくれます。

 いわゆる「歩数計」(「万歩計」は山佐時計計器の登録商標)と呼ばれる、歩いた歩数を記録する機器と比べると大きく進化していて、使用者の身長や体重などのデータを元に、消費したカロリーなども計算してくれます。ここ2年ほどでBluetoothという無線通信規格でスマートフォンとデータのやり取りができるものが増え、記録されたデータをスマートフォンに転送してグラフにしたり、サーバーにアップロードしたりして、そのデータを元にアドバイスなどを受けられるものも出てきています。

 睡眠の状態を記録する機能も多くの製品に搭載されており、活動量だけでなく、睡眠の質を知るのにも役立ちます。また、一部の製品にはスマートフォンに届いた通知を知らせてくれる機能も用意されています。

 昨今話題のApple WatchやAndroid Wearのようなスマートウォッチにも、同様の機能を持ったものがありますが、活動量計は運動量の計測と時刻表示程度の機能に特化しているのが特徴です。その分価格は安めですが、高機能なモデルの中には高価なものもあります。

どんなタイプがある?

 活動量計は、大きく分けると腕に付ける「リストバンド型」、ベルトやシャツなどに付ける「クリップ型」の2つの種類があります。このほかに、ヘアバンドのように髪に付けられるものや、首から下げられるネックレス型などもありますが、リストバンド型かクリップ型のバリエーションと考えても差し支えないでしょう。

 リストバンド型は、腕の動きなどから歩行や走行の状態を検出するもので、最も一般的なタイプの活動量計です。腕時計代わりに使えるデザインのものなどもあります。腕はデバイスを身に着けるには最も適した場所の1つであり、種類も豊富です。センサーを用いて脈拍を計測できる活動量計はすべてこの形状です。

 価格帯も5000円を切るものから、高機能なものは2万円台半ばくらいまで、幅広く用意されています。安価なものは睡眠の計測にモード切り替え(寝るときにボタンを押すなど)が必要なものが多く、連携するスマートフォン用アプリの機能もシンプルなものになります。1万円を超えるモデルはほぼ睡眠の自動認識が可能で、2万円を超えるものは脈拍による心拍の計測に対応するものになります。

 クリップ型のデバイスは、計測部がクリップから着脱できるものが多く、リストバンド型をはじめとする他の形にも簡単に変えられます。この形状の場合、取り付ける場所の関係もあり脈拍の計測はできません。

脈拍計測機能は必要?

 脈拍は、運動の強度をより正確に認識できるため、できれば付いているものを選びたいところです。特に、ダイエットが目的なら、脂肪燃焼ゾーンの運動を意識しやすいため、脈拍計測機能付きをお勧めします。同じ歩数でも、坂道を上るのと平らな道を歩くのとでは、運動の強度は異なります。脈拍が取れると、この強度の違いが容易に判別できるわけです。

 また心肺機能の強化を目指す人にも、脈拍計測機能は必須と言えます。最大心拍数に対してどれくらいのレベルの運動ができているのかが把握できると、効率よく運動ができます。

活動量計を使うメリット

 活動量計を使うメリットはどこにあるのでしょうか。

 最大の特徴は、身に着けておくだけで、運動の量と、それに伴う消費カロリー、睡眠の質の善しあしなどを、ユーザー自身が意識せずとも記録できることです。スマートフォンと組み合わせると、ライフログ的に位置情報も記録可能なので、その日の日記代わりに、どこに行ったのか、どれくらい歩いたのか、といった情報を自動的に取得することも可能です。

 こうした行動や睡眠のデータが取れると、生活の質の判断がしやすくなります。今日はあまり歩かなかったな、とか、今日は少しカロリーを取り過ぎたから多めに運動しよう、などと思い立った時に、具体的な数字の目安を持つことができます。

 毎日のデータが蓄積されると、変化も見えるようになるので、体調の悪化などを素早く察知したり、運動不足であることを感覚ではなくデータで確認できたりするようになります。記録を付けることで、数字を意識するようになり、意識が改善されたり、それだけで運動量が増えたりすることもあります。

 実感がわかないという人は、iPhoneのヘルスケアアプリや、AndroidのGoogle Fitなどが記録している歩数などを確認するようにしてみると、活動量計があるのがどういう状態なのか、なんとなく分かるのではないかと思います。ただ、スマートフォンよりも、活動量計の方が、精度の高い情報が取得できるので、

 まずは活動量計のある生活を始めてみませんか?

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