花粉の季節到来 観測機「ポールンロボ」の配備が始まる

ウェザーニューズが提供する気象情報サイト「ウェザーニュース」やスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」内での「花粉Ch.」で活用されている花粉観測機「ポールンロボ」が、全国の里親に向けて発送されています。

» 2016年01月29日 11時00分 公開
[園部修ITmedia]
ポールンロボ ウェザーニューズ社内に飾られているポールンロボと、ウェザーニュースキャスターの松雪彩花さん、白井ゆかりさん(写真提供:ウェザーニューズ)

 今年も花粉の季節がやってきます。気象情報サイト「ウェザーニュース」やスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を提供するウェザーニューズによると、2016年シーズンの花粉飛散量は、全国的に平年より少なめの予想。ただ、昨シーズンの花粉飛散量が少なかった九州北部や四国では、2015年比で約1.5倍から2倍になる見込みです。

 そんな花粉シーズンの到来に合わせて、ウェザーニューズが1月28日、「花粉症プロジェクト」の参加者に向けて、花粉の情報を収集するための観測機「ホールンロボ」の発送を開始しました。

ポールンロボ ポールンロボに囲まれた白井さんと松雪さん(写真提供:ウェザーニューズ)

 ウェザーニューズの花粉プロジェクトは、一般の人と一緒に花粉症に立ち向かうことを目的に、2005年から実施している取り組みです。全国の家庭や病院、学校などに、観測機を設置してもらい、飛散する花粉の情報を収集すると同時に、花粉症の人に毎日の症状を報告してもらっています。ポールンロボで収集した花粉飛散量のデータは無料で公開しており、ウェザーニュースの「花粉Ch.」で確認できます。また観測データや花粉症の症状報告は、プロジェクトに参加する医療機関や企業にも提供され、花粉症の研究に役立てられているとのこと。

 花粉の観測機ポールンロボは、直径15cmほどのプラスチック製のセンサーユニットです。内部にはセンサーとファンがあり、口の部分は人の呼吸と同じ量を吸引するように設計されていて、人が空気中で吸い込むのとほぼ同様の条件で花粉を内部に吸引し、その量を計測しています。ポールンロボ内では、レーザーを当てて粒子の大きさを認識して、花粉やダスト、PM2.5などに振り分け、データを取得します。合わせて気温、湿度、気圧なども観測していて、花粉が飛散しやすい条件の分析に活用しています。

ポールンロボ ポールンロボは直径約15cmのプラスチック製のセンサーユニット。有線LANと電源を兼ねたケーブルが接続されています
ポールンロボ 実際に設置されているポールンロボ。軒下や物干しざおなどにぶら下げられていることが多いようです(写真提供:ウェザーニューズ)

 このポールンロボで観測されたデータが、ウェザーニューズタッチアプリやウェザーニュースのWebサイトの花粉Ch.で確認できるわけです。なおポールンロボの目の部分は、花粉が少ない状態の「白」から、花粉の量が増えるにしたがって「青」「黄」「赤」「紫」と5段階で変化し、設置場所で実際に飛んでいる花粉量をリアルタイムで確認できます。

 なおウェザーニューズでは、2016年の花粉の飛散開始時期について、以下のようにコメントしています。

1月上旬までの暖冬の影響で、雄花の生長が早めとなっています。ただ、先週末の記録的な寒波とこの後の気温傾向(1月末にかけて太平洋側ではいったん寒さが緩むところがあるものの、2月上旬は気温が平年並〜平年以下の予想)から、西・東日本太平洋側では平年並からやや早い飛散開始となりそうです。関東は、平年並〜やや早め、九州は平年よりやや早くなる予想です。その後は気温が上昇し、2 月は全般に平年より暖かい日が多い予想なので、その他のエリアでは平年よりやや早い〜平年並の飛散開始となりそうです。

 花粉のピークは、例年より早くやってくるとウェザーニューズでは予想しています。西日本、東日本ともに2月から3月は平年より暖かい日が多く、3月になると北日本でも平年より高めの気温で推移すると予測しており、九州から東北地方にかけて、1週間から10日程度2015年より早くピークを迎える見込みです。その分、花粉シーズンの終了も早くやってくるようです。

 スギ花粉の飛散ピークは、九州や四国で2月後半から3月初め、中国地方や近畿、関東、東海で2月下旬から3月上旬、北陸で3月中旬から下旬、東北で3月後半から4月上旬となる見込みです。スギ花粉のピークが過ぎた後は、桜が咲く頃にヒノキ花粉の飛散が増え、九州や四国では3月中旬から下旬、中国地方や近畿、関東、東海では3月下旬から4月上旬にヒノキの花粉飛散量がピークを迎える予想です。

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