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縄跳びダイエット長続きのコツは「トビナワ」を使うこと! 普通の縄跳びと全然違う……身体を張って検証しました

ハードな印象の「縄跳びダイエット」。とくに既に太っている人にとって「飛び跳ねる」のは膝をはじめ、下半身全体への負担が大きい。筆者も試して散々な状態になったが、効果はバッチリ! そして「トビナワ」を使うことで負担も減ることに気付いた。

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 さまざまなダイエット方法を試してきた本連載「身体を張って検証しました」だが、今回紹介する「縄跳びダイエット」で最終回。縄跳びダイエットの具体的な方法についてはこちらの記事を参考にしてほしいが、読んだ段階ではお手軽なダイエットという印象だろう。

 だが実際にかなり体重がある人が、縄跳びを始めようとすれば地獄の苦しみが待っている。効果はある。ただ長くラクに続けるとなると、ひと工夫がないと1回目で挫折する。そんな筆者の教訓とともに参考にしてほしい。

縄跳びダイエットは「縄跳び選び」から始まる。(左)100円ショップの縄跳び。(右)“日本なわとび競技連盟(JNF)”公認の「トビナワ」。あなたはどちらを選ぶ?

縄跳びダイエットを実践すると分かる大きな障壁とは?

 前述したように縄跳びダイエットについては、既に記事が上がっている。その内容は概ね以下となる。

  • 1分60回、20〜30分を目標にする
  • 有酸素運動は20分程度からが効果的
  • 3分跳び、5分休む、これを3セットから始める
  • 縄跳びは全身の筋肉を使う
  • 100円の縄跳びでOK、慣れたら縄跳びを重くする
  • ラフな格好、クッション性のあるシューズを着用
  • 室内でエア跳びをしてもよい

 では実際に試した筆者の感想。

  • 1分60回、20〜30分を目標にする

→可能。

  • 有酸素運動は20分程度からが効果的

→水泳やランニング並に効果がある。もう息がゼーゼー。

  • 3分跳び、5分休む、これを3セットから始める

→不可能。2分が限界。

  • 縄跳びは全身の筋肉を使う

→腹筋もつく!

  • 100円の縄跳びでOK、慣れたら縄跳びを重くする

→良い縄跳びを買うべき。

  • ラフな格好、クッション性のあるシューズを着用

→試さず(ジーパンにビジネスシューズ着用)。

  • 室内でエア跳びをしてもよい

→不可能。マンション、アパートでは厳しい。

 お手軽、気軽にできそうな縄跳びダイエットだが、「すでに太っている」「運動不足」「都市部の集合住宅生活」という3要素を満たすと、縄跳びダイエットのハードルはかなり高い。

 まず縄跳びをする場所がないのだ。庭がないうえ、室内では跳ねる音が階下に響く。住宅街のなかの公園に行くと、昼間は不審者扱い、夜間は意外にも縄跳びの音が響き渡り近所迷惑となる(それに夜間もやはり不審……)。小太りのオッサンが一人で縄跳びをするには厳しい世の中だ。

 そこで筆者は遠くの公園で試すしかなく、移動だけで30分かかることに。まったく手軽ではないし、これならウォーキングでよくないだろうか?

 これが「庭がある」、住宅に囲まれていない「公園や空き地がある」という人なら最適なのだが。


近所の公園で縄跳びをする筆者。夜なら人目にはつかないが、縄の音、そして自分が着地するたびに響く地面の揺れが、予想以上に大きく感じる(動画の切り出し)

結局縄跳びの場所として選んだのは、周りに住宅がない埋立地の公園。跳びやすいが今度は足に絡まる縄が気になる……(動画のスクリーンショット)

100円ショップの縄を800円の「トビナワ」に変えると全く違う!

 そして最大の問題が「すでに太っている」点と「運動不足」。結果、縄跳びを始めると凄まじい負荷が足首、すね、膝にかかる。おそらく小学生以来? の縄跳び。自分がこれほど跳べなくなっていることに絶望感すら抱いてしまう。

 なにしろ最初のジャンプで縄が足に引っかかることもしばしば。40回も跳ぶと休憩を入れたくなる。

 縄跳びを終えた直後から足が痛いうえ、さらに翌朝になると、膝が明らかにおかしい。膝を曲げるのが辛いのだ。階段の昇り降りが大変で、すねはボッコリと腫れている。外回りの人は仕事に支障が出るレベルだ。

 もちろんすでにやせている人が筋肉をつけたい、あるいは別のダイエットで結果を出し、ステップアップとして縄跳びダイエットをする、という人ならこれほど酷くはないだろうが……。

 そこで筆者は「縄」を変えることにした。当初は100円ショップの安い縄だったが、これが足に絡まるので、中断が多く、地味に疲れる。リズムよく跳び続けたほうが実はラクなのだ。


子どもが遊ぶのなら100円の縄跳びでも良いだろう。だが本気でやせたいのなら、別だ

 新たに購入したのはアシックスの「クリア−トビナワ」。価格は811円(税込)だ。“日本なわとび競技連盟(JNF)”公認の「ハリ・コシのあるロープ」が「跳びやすい」とうたう。まさかの日本なわとび競技連盟の登場だ。

 この連盟、検索してもWebサイトが出てこない組織だが、商品の説明書を読むと上越教育大学名誉教授の太田昌秀先生が主催(太田先生はなわとびの技を400種考案したという)し、検定までしている。


本気で縄跳びをしたい人のためにアシックスの「トビナワ」。実はスポーツ用品コーナーを見ると、もっと高価な縄跳びがいくつも……縄跳びは奥が深い

安心のJNF公認。これで811円は安い。たぶん

トビナワの説明書に掲載されていたJNFの検定級。縄跳びの技の多さに驚く

 使ってみると凄い! 本当によく跳べるのだ。始めて使ったときは720回目にして、やっと一度足に絡まるという跳びやすさ。疲労感もだいぶ変わる。

 筆者の場合、この「トビナワ」を使うことで、15分(900回)以上跳ぶことが可能になる。ただそれでも2分に1回は休憩を入れる必要があった。


トビナワを操る筆者。これほど変わるのか、と思うほど跳びやすい。持ち手は長めで滑りにくく、ロープが常に安定した弧を描く。おそらく重心なども考えられているのだろう。二重跳びをマスターしたいお子さんにもオススメ

0.4キロ減も筋肉量は変わらず! 内臓脂肪が減り、1歳若返る!

 最終的に体重は1週間で0.4キロの減少。膝がおかしくなり、毎日疲れたわりに減量幅は小さい。だが、身体の印象は違う。腹がへこんでくるし、腰回りも少しすっきりした。また1週間経つと、当初よりも縄跳びが辛くない(トビナワ効果も大きいが)。

 タニタの体重計「インナースキャン50 BC-313」を使うと、1週間前と比べ、軒並み数字が良くなっている。

  • 体重/82.5キロ→82.10キロ
  • BMI/29.1→28.9
  • 体脂肪率/24.9%→24.5%(いずれも軽肥満)
  • 筋肉量/58.75キロ→58.75キロ(変わらず/多い)
  • 内臓脂肪/13.0レベル→12.5レベル(いずれもやや過剰)
  • 基礎代謝/1日1767kcal→1766kcal(いずれも標準)
  • 体内年齢/37歳→36歳(変わらず)

 筋肉量が落ちることなく、体脂肪率や内臓脂肪は減っているのがうれしい。基礎代謝もほとんど変わらず、良い体重の減り方をしていると思う。そして何と言っても、体内年齢が1歳若返った(それでも実年齢より老けているが)。縄跳びは短期間でなかなかの結果を出している。

(左)もともと82キロ程度なので、元の体重に戻っただけ……でもうれしい。(右)1歳若返り36歳に。体内年齢は37歳が壁となっていたが、縄跳びの威力はすごい
(左)筋肉量。(右)基礎代謝。体重が減るとこれらの数字も落ちやすいが維持できた。良い減量といえるのではないだろうか

 足への負担がものすごく大きいものの、減量への手応えはある。しかも食事のダイエットはしていないので、合わせて行った場合の効果は相当期待できるのではないか。

 またこのダイエット、ターニングポイントは明らかに「トビナワ」の導入で、縄跳びが苦しいときは縄の変更を本気で考えたほうがいいだろう。

 ダイエットは長続きしないと意味がないので、正直、筆者の環境では場所を選ぶ縄跳びダイエットは難しい。だが縄跳びがしやすい環境の人は、体調と相談のうえ一度試してほしい。とくにお子さんがいる家庭では、一緒に縄跳びの技を覚えて楽しみながらダイエットをするのも悪くないと思う。

 出社前に、昼休みに、会社帰りに、休日に、縄跳びいかがですか?

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