Apple Watchは急速充電に対応している?
iPhoneは、付属の電源アダプターではなく、iPad用の電源アダプターを使用することでより速い充電が可能でした。ではApple Watchはどうでしょうか。
Apple Watchに付属する充電器(電源アダプター)は、iPhoneに同梱されるものと同じ、コンパクトな5V 1A出力の5Wタイプです。iPhone 6やiPhone 6 Plusは、容量の大きなバッテリーを搭載しているため、付属の5Wの電源アダプタではなく、iPadに付属する5V 2.1A出力に対応した12Wの電源アダプターを利用すると、より速く充電することができました。では、Apple Watchも12Wの電源アダプタを利用すれば急速充電ができるのでしょうか。実際に試して確認してみました。
検証の結果、「急速充電には非対応」でした。付属の5W電源アダプターで充電した場合と、iPad用の12W電源アダプターで充電した場合で、充電時間に有意な差はありませんでした。簡易的に電流と電圧が測れる機器で計測してみたところ、充電時の電流はおおよそ0.25Aでした。
Apple Watchのバッテリー容量がさほど大きくないため、急速充電には対応する必要がないと判断したのでしょう。約10%まで減ったバッテリーを1時間充電器に載せておいたところ、約65%まで充電できました。
Apple Watchのバッテリーは、iFixitが公開した分解リポートによると
Apple Watch Sport 38mmのバッテリー容量は3.8V 205mAh。iPhone 6の3.8V 1810mAhの10分の1(よりは少し大きい)程度しかありません。5Wの電源アダプターでも、2時間も充電すればほぼ満充電に近くなります。
また、一般的なLightningコネクターでの充電と比べて、電力の伝送効率が落ちる非接触充電を採用していることも、急速充電を採用しなかった理由の1つかもしれません。ちなみにApple Watchは、充電中に画面を点灯させると電流が0.1Aまで落ち、消灯するとまた徐々に0.25Aまで2分ほどかけて増えるという興味深い動きをします。このあたりの挙動も非接触充電ならではといえます。
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