7月である。例年であれば、「暑いよね」と言いつつクーラー……ではなく、屋外をサイクリングしまくりの季節ともいえる。
しかし今年はそうはいかないようだ。7月に入って、関東地方は雨がずーっと続いている。それに合わせて、ロードバイクにも全く乗れていない状態なのだ。先日も、ちょっと練習として埼玉県の彩湖公園で乗っていたのだが、わずか20km走った段階で雨に降られてしまい参ってしまった。
そんな自転車に乗れないときは、いっそ切り替えてガジェットの力を借りてしまおうというワケ。特に今(7月)は、世界最大の自転車イベント「ツール・ド・フランス」が行われている時期ではないか。しかし、今まではそれが見られる環境になかったのだ。理由として、競技人口の多くないロードバイクは、地上波放送が行われていない。BS放送でも、ダイジェスト版が見られるだけである。
それでは、中継を見るにはどうすればいいかというと、CS放送の有料契約「J SPORTS」に契約した上で視聴するしかなかったのが、昨年まで。今年はちょっとワケが違う。実は7月3日より「J SPORTS」ではオンデマンド配信の単独契約ができるようになったのだ。今回、それを実際に契約した上で、ツール・ド・フランス 第3ステージまで視聴してみた。
1つのジャンルで1800円、U25割もアリ
この「J SPORTS オンデマンド」は、その名の通り、インターネットを利用したオンデマンド配信を視聴できる。リアルタイム中継も視聴できるほか、中継後の録画映像も楽しめるのがポイントとなっており、時間があるときにゆっくりと視聴も可能なのだ。
この「J SPORTS オンデマンド」でサイクルロードレースを視聴する場合は、月額パックに加入する必要があり、30日間の契約で1800円となる。できればツール・ド・フランスのような長期的なレースが行われるシーズン最初に契約するのがベターだろう。また、過去の国内・海外ロードレースの一部も録画で視聴できるため、お得度はかなり高い。
ちなみに興味深いのは、U25割があるところ。25歳以下の契約であれば、視聴料金が半額になりますよというもの。1800円が900円で契約できるのだ。13歳以上25歳以下の子どもがいる家庭でロードバイクに乗っているお父さん、チャンスかもしれない。
対応はPC、Android、iPhoneなど
このサービス、対応しているのはPC(Win、Mac)のほか、Android(スマホ、タブレット)やiPhone、iPadに対応している。
そのため、固定ローラーを行いながらiPhoneでツール・ド・フランスなんてことも可能なのだ。もっとも、観ながら固定ローラーを行うと、盛り上がってしまい疲れる可能性大である。
筆者が実際に試したところ、画質はその都度自動変更されている。回線の通信速度が遅くなると、画質が下がり、安定してくると画質が向上すると言った具合だ。ちなみに、画質が最も低い状態になると、まるでモザイク+コマ送りのようになってしまうため、視聴にはちょっと厳しいのかなと思う。
逆に回線が安定して高画質になると、選手名など細かい字も確認できるようになるため、視聴にはWi-Fi推奨、いや必須といっても過言ではない。
また、2台同時視聴はできなかった。1契約につき、見られるのは1台までだ。さらに、ChromeCastやNexusPlayerなどの機器を使っての無線テレビ出力も対応していなかった。ミラーリングを行うことで、無理やり外部出力させることは可能だが、動きが不安定になってしまうのでオススメできない。
もしテレビで表示させたい場合は、HDMIなどの有線出力を利用するのがベターだろう。
ちなみに、PC版かつライブ中継では、複数台のカメラを使ったマルチアングルに対応している。例えば、ずーっとゴール付近の映像を流し続ける(観客の動きを確認?)といったニッチなことも可能なのだ。筆者は執筆現在iPadでしか視聴していないため、このマルチアングルは未経験だ。
梅雨空でロードバイクやクロスバイクといったスポーツバイクに乗れないもやもやを、ツール・ド・フランスを見て解消しようではないか! いや、さらに乗りたくなりましたなんてことも考えられる。
モチベーションが上がれば、自転車に乗りたくなる、そしてそれが元に健康になる。まったく素晴らしい図式かもしれない。
ツール・ド・フランスはまだまだスタートしたばかりなので、もし興味があったら30日間のみ契約してみるのをオススメしたい。
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