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新iOSでiPhoneのバッテリー持ちはどれくらい長くなる?

この秋リリース予定のiOS 9では、バッテリー駆動時間や動作速度など、さまざまな改善が、OSのアップデートだけでもたらされるとされています。

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新iOSでiPhoneのバッテリー持ちはどれくらい長くなる?

 日本時間の9月10日午前10時に予定されている、Appleのスペシャルイベントでは、この秋注目の製品がいろいろ発表されると目されています。中でも注目なのは、「iPhone 6S」などと呼ばれている新型のiPhoneであることは間違いありませんが、同時に全貌が明らかになる次期iOS、iOS 9も、手元のiPhoneの使い勝手が向上する可能性があるため、発表内容に期待が高まります。

 Appleが6月に開催した開発者向けの年次イベント「WWDC 2015」では、すでにiOS 9がこの秋リリース予定であることが明らかにされており、具体的な機能などもいくつか紹介されました。現在公開されているiOS 9のWebページでは「より反応の良いパフォーマンス。より簡単なアップデート。より長持ちするバッテリー。より強固なセキュリティ。」といった機能の向上が示されています。

「より長持ちするバッテリー」ってどういうこと?

 iOS 9の新機能の中でも興味深いのが、「より長持ちするバッテリー」と呼ばれる、バッテリー駆動時間を向上させる機能です。

 バッテリーの持ちは、スマートフォンすべての永遠の課題です。長持ちすればするほど便利なものなので、バッテリー容量は大きいほどいいわけですが、本体のサイズとトレードオフになるため、搭載できるバッテリーの容量にはおのずと制限が出てきます。バッテリー容量を可能な限り大きくしたら、そこからさらに駆動時間を延ばすためには、ソフトウェアのチューニングが不可欠です。この点、ハードウェアとOS(ソフトウェア)をAppleが一体で開発しているiPhoneは、より効率的にバッテリーの消費をコントロールするソフトウェアが作れるメリットがあります。

 このメリットを享受できるのが、iOS 9なのです。実はiOS 9では、「充電までの時間が1時間長く」とうたわれているように、既存のiPhoneにアップデートを適用するだけで、バッテリー駆動時間が1時間程度伸びるとされています。

 ソフトウェアをアップデートするだけでバッテリー駆動時間が長くなるなんて、どうやって実現しているのでしょうか。

 iOS 9のページには、以下のように記載されています。

 バッテリーの使用量を可能な限り削れるよう、オペレーティングシステム、アプリケーション、主要なテクノロジーの全体にわたって効率を向上させました。だから、あなたが毎日の様々なことにデバイスを使う時、バッテリーがさらに長持ちします。環境光センサーと近接センサーにより、画面を下にしてテーブルに置くとiPhoneがそれを認識するため、通知を受け取っても画面がオンになることはありません。新しい低電力モードも、あなたのデバイスのバッテリーを一段と長く使えるようにします。

 細かな改善を積み上げることで、バッテリー駆動が約1時間前後延びるというのですから驚かされますが、1日に何度も届く通知で消費されるバッテリー容量など、細かいものも集めるとバカにならない量なのでしょう。

 ちなみに1時間というと、iPhone 5sのバッテリー駆動時間はおよそ連続通話時間が3Gで最大10時間、インターネット利用時は3Gで最大8時間、4G LTEで最大10時間、Wi-Fiで最大10時間ですから、10%ほど延びる計算になります。

 iPhone 6の場合、バッテリー駆動時間は連続通話時間が3Gで最大14時間、インターネット利用時は3Gで最大10時間、4G LTEで最大10時間、Wi-Fiで最大11時間なので、これが1時間伸びると約7〜10%の向上になります。iPhone 6 Plusはもう少しバッテリー駆動時間が長く、連続通話時間が3Gで最大24時間、インターネット利用時は3Gで最大12時間、4G LTEで最大12時間、Wi-Fiで最大12時間ありますが、それでも8%程度は伸びることになります。

 そろそろバッテリーの持ちが悪くなってきていて、新しいiPhoneが出たら買い替えようかと思っている人もいるかと思いますが、まずはiOS 9がリリースされたらそれを試してから買い換えを判断しても遅くはないかもしれません。

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バッテリー | iPhone | iOS 9 | ソフトウェア | iPhone 6s | WWDC


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