第45回 初のブランドコラボ「Apple Watch Hermes」のこだわり:“ウェアラブル”の今(1/2 ページ)
Apple Watchと有名ブランドとのコラボレーションモデルは、いつか登場すると考えていたが、その第1弾はエルメスだった。なぜエルメスなのか、どんな点が特徴なのかを、タッチ&トライから振り返る。
Apple Watchの注目は、大幅な販売拡大・普及の景気となり得るスポーツモデルの新色だが、「いつかやるだろうな」と思っていた高級ブランドとのコラボレーションも投入してきた。今回は、エルメスとのコラボモデル「Apple Watch Hermes」について、タッチ&トライの感想を含めてお伝えしたい。
なお、日本語はフランス語のカタカナ読みとなっており、一部のモデル名は米国でのモデル名と異なっているが、日本での販売名を優先して表記する。
3スタイルが一挙に登場
Apple Watchに追加されたエルメスとのコラボレーションモデルは、いずれもステンレススチールケースのApple Watchをベースにカスタマイズされた製品だ。ケースのサイズとバンドの組み合わせで、全部で3スタイル、4種類が用意されている。
最も特徴的なのが、38mmに用意されたドゥブルトゥール(Double Tour)。細いレザーのバンドが手首を2周し、コンパクトな38mmケースのApple Watchをより小さく見せてくれる。今までのApple Watchは「時計」にこだわっていたようにも見えるが、ここで初めて、ブレスレットの雰囲気を感じさせるスタイルを提案してくれる。価格は15万8000円(税別)だ。
次に、Apple Watchを完全にレザーブレスレットとして利用できるカフ(Cuff)。42mmモデルにのみ用意されており、ケースの横幅よりも太いレザーがぐるりと一周する構造だ。紐解いてみると、Apple Watchそのものには通常のレザーバンドが装着されており、そこに手首全体を包み込む太いレザーが挟み込まれる二重構造となっている。Apple Watchの背面には丸く穴がくりぬかれており、心拍センサーでの計測が行える。価格は18万8000円(税別)。
最後にエルメス版のレザーバンドが装着されたシンプルトゥール(Single Tour。米国と日本では、モデル名が異なる)。こちらは38mm、42mmに用意されており、エルメスのレザーにていねいなステッチが施されている。価格は13万8000円(税別)から。
素材とカラーで楽しむ
Apple Watch Hermesと組み合わせているレザーバンドの数々は、エルメスの歴史ある奥深いレザーの世界の一端へと誘い込んでくれる。
カラー展開が最も多いのはドゥブルトゥールで、フォーヴ(茶)、エタン(グレージュ)、カピュシーヌ(赤)、ブルージーン(青)の4色。カフはフォーヴ1色の展開。シンプルトゥールはフォーヴと黒が38mm・42mm両モデルに、カピュシーヌが38mmに用意されている。
カラーによって、レザーの仕上げも異なっている。フォーヴ色で共通しているのは、ヴォー・バレニア。雄の子牛の牛革で、表面に弾力がある防水性に優れた特徴で、カジュアルな雰囲気を楽しめる。
エタン、カピュシーヌ、ブルージーン各色は、ヴォー・スイフトが用いられている。同じく雄の子牛の牛革素材に特殊ななめし加工を施し、柔らかめでマットな質感が楽しめる。一方、シングルトゥールに用いられている黒は、ボックスカーフ。こちらはガラス加工を施した光沢が楽しめる。
2011年に登場した新色で人気のあるエタンや、定番となっているブルージーンなどを揃えているドゥブルトゥールは、エルメスで人気のあるバーキンなどのバッグとのカラーマッチングを最も楽しみやすいシリーズといえる。
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