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健康を守る“攻めの眠り” 「エアウィーヴ」を体験して分かったこと(2/2 ページ)

エアウィーヴの「四季布団」シリーズに、最上位モデルの「和匠・二重奏」が登場。最近の悩みは中途覚醒による昼間のダルさという筆者が早速その寝心地を試してみた。

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敷き布団なのに、敷き布団じゃないみたい!

 まずハード面を上にして寝転んでみたが、これまで体験したことのない寝心地で感動してしまった。しっかりしているのに床のように硬くはなく、でも沈み込みすぎない。支えられながらも浮いているような感覚で、高級ベッドとはこんな感じか!? と思わせる。

 左右にゴロゴロと転がってみると、床で転がるよりも転がりやすい。痛くないので当たり前かもしれないが、余計な力を入れずに体をスッと動かせるのだ。エアファイバーの反発力に助けられているからだろうか。寝返りが打ちやすいというのがエアウィーヴの大きな特徴だが、確かにそれは本当だった。

 特に二重奏は、肩は柔らかめ、腰のあたりは硬め、膝から下あたりは標準の硬さになっているが、上から押してみると、確かにゾーンごとに硬さが違うのも分かった。見た目には区別できないし、寝転がってみてもエリアごとの違いは分からないのだが、手のひらで押すと反発力が違う。

 しかも両面それぞれ硬さが異なる。こちらは寝てみると分かった。ソフトのほうが気持ち沈む感じはする。ただ沈むとはいっても沈みっぱなしではない。体へのフィット感が柔らかくなっているといったほうがいいかもしれない。

 試しに肩と足の向きを逆にして寝てみたが、正しい向きに比べて違和感があった。足の部分に使われているのは標準の硬さとのことだが、両面の硬さといい、ゾーンごとの硬さといい、全てが絶妙に組み合わせられているようだ。

エアウィーヴ
一見硬さの違いは分からないが、触ってみると確かに実感できた

上質なカバーと敷きパッドは肌触り抜群

 カバーも秀逸だった。まず本体に付いていた冬用のカバーだが、表面がとても滑らかで上質だ。起毛ですべすべしており、肌触りは抜群。真冬でもこれなら、布団に入ったときの寒さはかなり軽減されるだろう。

 夏用のカバーも心地よい。見た感じではゴワゴワしていそうに見えるかもしれないが、滑らかなタオルケットといった感じで、とても柔らかくて安心できる。使うときは乗せるだけなので、寝ているうちに下に向かってズレてしまうのが難点だが、寝返りのしやすさを妨げることはないようだ(四隅をゴムで固定したいところ)。

エアウィーヴ
とても柔らかい肌触り

この上にずっと横になっていたい!

 この二重奏に一度横になるとどうなるか。ズバリ、病みつきになるのである。昼間でも上に転がっていたい衝動に駆られる。在宅ワークなのをいいことに、午後の休憩時間はもちろん二重奏の上でのびをする。すると気が付くと寝てしまうほど。

 夜も寝付きに大いに貢献してくれた。悩みがあって目が冴えてしまった夜は、これは朝まで眠れないコースかもしれないと覚悟していたにもかかわらず、気が付いたら眠っており、パチリと目覚めた。「この布団は気持ちいい」と頭にインプットされるため、横になることが楽しみになってくるからだろう。寝具に対してポジティブなイメージがあるということは、よい眠りを得るためにいいことなのだ。

 しかも、目覚め感が“軽い”。普段使っている布団の場合、目が開いた瞬間からダラっとした重い感覚があった。二重奏は布団から離れたくなくて起きたくないのだが、二重奏でないときは、なにか面倒臭くて起きたくなかった。この違いは大きい。

 二重奏の前に使っていたのは、とあるメーカーの高反発マットレスなのだが、そろそろ3〜4年目を迎えており、湿気を吸うと反発力が明らかに弱まるようになってきた。布団乾燥機にかければやや復活するのだが、購入時の快適さはもはや得られない。あくまでも記憶でしかないが、購入時の反発力も、二重奏のほうがキレがあるような気がしている。やはり素材が違うせいだろう。

 これから寒さが増してくるわけだが、11月上旬でも全く違和感なく眠れているので、保温性についても全く心配なさそうだ。綿の敷き布団を使わなくなって久しいが、綿のほうが入ったときの冷たさは鋭かったと思う。二重奏はカバーの材質も手伝って、そのような冷えは感じにくいだろうと推測している。

 ちなみに、カバーさえ外せば通気がよくなるのは、見た目でも分かるところだが、エアファイバーに高温の乾燥機は使えないようなので注意しよう。

活動量計のグラフに見る寝心地の変化にびっくり

 筆者は長期間活動量計のお世話になっている。そこで今回は二重奏の導入前と後で、眠りにどのような変化があったのかを確認してみた。

 使ったのは心拍センサーを内蔵した「Fitbit Charge HR」。睡眠の記録は自動で行え、アプリ上では過去の眠りのグラフをまとめて比較できるため、そちらを利用した。

 すると、驚くべき結果が記録されていた。それは中途覚醒の有無だ。実は二重奏を使う前は、どういうわけか途中で目が覚めるというのが悩みだった。起きてしまうので、ついでにトイレに行く。その後また寝るのだが、Fitbitが違う眠りとして記録してしまうほど分断することがよくあったのだ。

エアウィーヴエアウィーヴ エアウィーヴ前(左)とエアウィーヴ後(右)の眠り。途中で目覚めていることを示す赤いラインがほとんどなくなっているのが分かる

 そういう寝方をすると目覚めはどんよりしているし、熟眠感が薄いため、昼間はシャキッとできない。すぐ眠くなってしまって、だらけがちになるのだ。それが、二重奏で寝たときはほとんど目覚めていない。目覚めが軽いわけである。当然昼間のパフォーマンスも違う。一番はっきり違いがでるのは「やる気」だ。二重奏を使用した10日ほどは、確かに意欲的に動けている気もする。

 お恥ずかしいことに、グラフを見れば就寝時刻も睡眠時間もバラバラなのは一目瞭然。とてもいい睡眠が取れる状況ではない。それでも最近のモチベーションは前と違うと感じられるのは、質が低下しがちな限られた眠りの中でも、できるだけいい眠りが得られているからではないだろうか。

健康を維持したいから使いたいエアウィーヴ

エアウィーヴ
このエアファイバーが眠りの質を変えてくれるかもしれない

 好奇心から試用機会を得た二重奏だが、想像を超えた寝心地と、(個人的にだが)中途覚醒の改善という効果を実感できた。あくまでも推測にすぎないが、負担のないスムーズな寝返りが中途覚醒の改善につながっているのではないかと考えている。

 睡眠は脳において社会性や意欲をつかさどる部位に大きく影響を及ぼしている。質の高い睡眠を取ることがやる気につながるのだ。なかなか眠れなかったり、筆者のように途中で目が覚めたり、深い眠りが得られないと、昼間のパフォーマンスが低下する。五輪選手ではなくとも、多忙なビジネスパーソン、子育てや家事で睡眠を削らざるを得ない人々にとって、これは大きな問題だ。睡眠によって脳の疲労回復を図ることが、昼間の思考や活動のキーポイントなのだ。

 病的な症状がないとなかなかフォーカスされない睡眠だが、本来は病気になる前の段階から意識したほうがいいのである。それゆえに、健康な人の眠りの質をサポートできるエアウィーヴは、試す価値のあるマットレスパッドといってもいいだろう。

 掛け布団に、肌沿いのよい、柔らかなカバーのついた羽毛布団を組み合わせれば、文句なしのセットになること間違いなしである。

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