第53回 MISFIT SHINE 2で睡眠を計測したら見えてきたこと:“ウェアラブル”の今(2/2 ページ)
最近の活動量計の多くが、睡眠の状態を可視化する機能を備えている。MISFITの最新モデル「SHINE 2」は、ボタン電池で約半年動作する活動量計で、睡眠の自動計測機能を備える。1カ月ほど使って見えてきたことを紹介したい。
自分にとって理想的な睡眠のパターンとは
年末という時期もあって立て込んでおり、あまり長い時間の睡眠を取れずにいるのだが、筆者の睡眠パターンは長めの深い眠りと、短い浅い眠りを3回ほど繰り返して起床、というものだった。忙しい時、十分に眠りの時間を取れていないときには、筆者はこういうパターンで寝ているのか、という驚きもあった。
睡眠時の眠りの深さのパターンとして知られているのは、寝始めに深い眠りの時間が数回あり、その後眠りは浅くなって、周期も短くなり目が覚める、というものだ。浅い眠りはレム睡眠で、夢を見るのもこのときだという。
それに比べて、筆者が数日続けたパターンでは、浅い眠りを短く繰り返さず、深い眠りが長いパターンでは、確かに夢を見ることもない。端から見ていると「泥のように眠る」と表現されそうな状態だったのかもしれない。ただ、個人的な感覚としては、さほど疲れが残っているという印象もなく、すっきりと朝を迎えられていた。
夜、自宅のデスクで仕事を終えてから急に寝るのではなく、寝る前に少しゆっくりとお茶を飲む時間を過ごしてから寝始めてみると、いわゆる「良い眠り」とも言われる、理想的な睡眠のパターンに近づいているようだ。寝始めてから2回ほど、長めの深い眠りがあり、その後浅い眠りと深い眠りが短く入れ替わり、朝を迎えるパターンだ。もちろんこちらも気持ちよく目覚めることができる。
絶対はないが、把握できることが大切
それぞれ皆さんには「満足いく眠り」やそのパターンがあり、1人1人異なっているものだと思う。その前提であっても、自分の眠り方に違いを見つけることができる点は、SHINE 2を試す過程で非常に興味深い結果だった。
いわゆる良い眠りも心地よかったが、泥のように眠るパターンもまた、シャキっと起きることができ、悪くなかった。まだほかにも眠りのパターンがあるかもしれないが、できるだけ前者を、最悪でも後者のパターンになれば、「眠り」としては満足すべきということだろう。
もちろん、睡眠の専門医の意見は介在しておらず、あくまで筆者の感覚の上での話だ。医学的にはなんらかの間違いがある可能性もあるだろう。その前提で、しかし自分が無意識の状態である眠りについて知り、その結果と体調や気分を照らし合わせることができる経験は、非常に有意義なものだと感じた。
常に身に着けつけている、ウェアラブルデバイスで、他にどんな「自分のこと」が知れるのか、今後も探って行ければと思う。
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