「申梅」といわれるほど、申年の梅は縁起が良い、もしくは健康に良いといわれています。梅が健康に良いというのはなんとなく分かりますが、そもそもなぜ「申年」なのでしょうか?
「申年の梅」縁起が良いといわれるのはなぜ?
「申年にとれた梅は、縁起が良い」といわれる理由は、平安時代にまでさかのぼります。悪疫が流行したある申年の年に、当時の天皇だった村上天皇が、梅干しと福茶で病を治したという言い伝えが残っているのです。また、福茶は昆布茶だったという説があります。
江戸時代の申年の年に病が流行したときも、梅干しを食べていた人たちは無事だったという言い伝えもあります。
さまざまな説がありますが、そもそも、「申」を「去る」とひっかけて「悪いものが去る年」という意味でも、縁起が良い理由になっているようです。
また、申年は梅が不作になりやすく、特に梅が貴重だったという説もあります。
優れた梅の効能
梅は、そもそもクエン酸やリンゴ酸などの強い殺菌、抗菌作用のある有機酸が多く含まれていることから、そのさまざまな効能が知られています。例えば、クエン酸には疲労回復効果があるといわれています。また、その殺菌・抗菌力は、胃腸機能を高める働きや、肝機能を高める働きがあるため、食欲増進や二日酔い予防など、何かと健康に役立つといわれています。
このように、もともと梅にはとても豊富な効能があるのです。
無添加志向で「自家製梅干し」がブーム
そんな梅は、現代ではどのように親しまれているのでしょうか。健康志向が高まり、添加物などを使わない手作りの自然食品に回帰しようという流れがありますが、梅もその流れで、自家製梅干しや自家製梅シロップを作ることが流行になっているようです。
自然栽培の「有機梅」を使い、自分であら塩を使って漬け込む。その天然物の安心感と、自分でつけた苦労とその味わいをぜいたくに楽しむのが、今のトレンドといえそうです。
2016年の申年、自家製梅干しにぜひチャレンジしてみてください。
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