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これから重要度を増す音響技術、補聴支援スピーカー「コミューン」のアプローチ(2/2 ページ)

ユニバーサル・サウンドデザインから補聴支援スピーカー「comuoon」(コミューン)の新製品が登場した。独自の技術で高齢者や難聴に悩む人たちの音声コミュニケーションをサポートする。

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 2013年に発売された初代「comuoon」は、「話者側から難聴に歩み寄るアプローチ」として注目を集めた。comuoonを使えば、70dB以下の中度難聴の方までなら補聴器不要で人の声を聞き取ることができる。中石氏によると、「音声コミュニケーションをあきらめかけていた老人性難聴者の方が家族と会話できるようになった。難聴の子ども達のフィードバック(発話の改善)に利用され始め、自信を持って話ができるようになった」などの効果が報告されているという。現在では医療機関や療育機関をはじめ、お年寄りと接する機会の多い銀行や証券会社などでも導入事例が増えている。

 そして今回、新たにリリースされたのは、ユーザーの声を反映してマイナーチェンジを加えた卓上システム「comuoon SE」と、利用シーンを拡大する新製品「comuoon connect」2機種。まず卓上型では、スピーカーの向きが上下30度で調節できるようになった。またボリューム調整やミュートボタンといったコントロール部のデザインを改善。LEDの輝度を落とし、夜間のまぶしさを抑えている。マイクスタンドは軽量化とともに折り畳み可能として可搬性を向上。本体カラーには新たに「パールホワイト」と「ブラック」を追加した(従来はピュアホワイトのみ)。


LEDの輝度を落とし、まぶしさを抑えた

 新製品の「Comuoon connect」には、「TV connect」と「Sound connect」という2種類の送信機が用意された。TV connectは、テレビのイヤフォンジャックやコンポジット音声出力に接続し、音声をワイヤレス伝送する、いわゆる“お手元スピーカー”の用途に特化したもの。もう1つの「PC connect」は、PC/MacのUSB端子に接続して音声を伝送するタイプだ。Windows/Mac OSともにドライバー不要でUSBオーディオデバイスとして動作する。近年では学校教材がデジタルデータになっていることが多く、教育現場での活用も想定している。


「TV connect」の送信部

 価格はすべてオープンプライス。卓上型の「comuoon SE」は18万円前後になる見込みだ。なお、Comuoonは購入時に必ずユーザー自身が試聴を行い、再生周波数を調整した後に引き渡されることになっている。

 中石社長は、「家族と一緒にテレビが見られる。病院で先生の励ましや看護師さんの気づかいがちゃんと伝わってくる。そんなシーンを増やしたい」と意気込む。「今回の新製品を含め、2018年までに5つの新製品を出す。新しいcomuoonで、さらなる利便性の向上を図っていく」(同氏)


今後新製品を投入する市場

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