ボディーラインの変化まで記録する体組成計「Naked 3D Fitness Tracker」:近未来の健康ガジェット
高性能な体重体組成計では、筋肉量や内臓脂肪の量など、体の中の細かなデータが取れますが、この「Naked 3D Fitness Tracker」は、それらに加えて、外見の変化をデータとして記録してくれる興味深い製品です。
近頃の体重計は非常に多機能です。体重だけでなく、内臓脂肪、筋肉量、体内年齢、基礎代謝などを計測する体組成計も登場しています。これら体組成計は、健康のために有意義なデータを提供してくれますが、今回は美容のために重要な体全体のボディーラインを日々計測するための、家庭用全身3Dスキャナーともいえる「Naked 3D Fitness Tracker」をご紹介します。2017年3月に発売予定で、米国をはじめとする10カ国で予約が開始されています。
Naked 3D Fitness Trackerは、3つのカメラを内蔵した鏡と、体重計を兼ねたターンテーブルで構成されています。ユーザーがターンテーブルに乗ると自動的に回転が始まり、全身を3Dスキャンしつつ、体重を計測します。計測が終了すると、iOSまたはAndroid向けの専用アプリケーションで、すぐにその全身のスキャンデータ、体重、体脂肪率を確認することが可能です。
なお、製品名にはNaked(裸)とありますが、計測時に全裸になる必要はないのでご安心を。ただし最良のスキャン結果を得るために、男性も女性も密着した下着を着用することが推奨されています。トランクスなどは向いていないわけですね。
ミラーには、Windows PCなどにも採用されている「インテル RealSense テクノロジー」を採用したカメラを3つ内蔵しており、全身を3つのエリアに分けて同時に測定します。計測にかかる時間はスペック表には記載されていませんが、公式サイトで公開されているデモ映像では25秒ほどで計測が終了しています。毎日計測したとしても、それが負担になることはなさそうです。
体脂肪率は全身のスキャンデータと体重から算出されています。メーカーによれば、身体に微弱な電流を流し、その抵抗値を計測して体脂肪率を計測する「生体インピーダンス法」の一般的な誤差、±8%よりも正確で、±2.5%の誤差を実現しているとのことです。
ターンテーブルは充電式で、利用時はケーブルに接続する必要はありません。通信にはWi-FiとBluetoothを利用します。設置場所はカーペット、フローリングのどちらでもOK。最大330ポンド(約150キロ)のユーザーが乗っても正常に動作するように設計されています。
全身を3Dスキャンする最大の利点は、ボディーラインの微妙な変化を確認できること。任意の日を指定してボディーラインを並べて比較したり、タイムラプス動画で日々の変化を細かくチェックすることも可能です。また筋肉が成長した場所、脂肪が減った場所をヒートマップでハイライト表示する機能も用意されています。
Naked 3D Fitness Trackerは、計測したデータを暗号化してクラウドサーバに保存します。ユーザーはクラウドサーバにアップしたデータをいつでも削除可能です。しかし、写真ではなく、スキャンデータした3Dデータだとしても、体重、体脂肪率とともに正確なボディーラインをクラウドサーバにアップすることに抵抗がある方もいるでしょう。そのようなユーザーのために、スキャンデータをローカルストレージに保存するオプションも用意されています。
ダイエットのコツは、日々の記録にあると言われています。体重や体脂肪率の増減がモチベーションになるわけですね。Naked 3D Fitness Trackerを使えば、体重や体脂肪率に加えてボディーラインの変化をビジュアルで確認できるわけで、トレーニングや節制のための励みになることは間違いないでしょう。現時点では米国、英国、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、スペイン、スイスからの予約しか受け付けていませんが、ぜひ日本での正式発売にも期待したいところ。international product updates に登録しておけば、日本での発売が決まった際に通知を受けられます。
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