普段、歯をみがくとき、どんな風にみがいていますか? 歯ブラシをどんな角度で歯に当て、どこまで小刻みに動かしているでしょうか。実は、世界には、細かく角度や動かし方などが決まった歯みがき方法がいくつもあります。今回は、そんな歯みがき方法とそのメリットに迫ります。
こんなにあった! 歯みがき法
一般的に歯みがき法といえば、横みがきや縦みがきなど、おおざっぱなみがき方が多いのではないでしょうか。横みがきとは、歯ブラシを歯の表面に直角になるように当てて、左右に大きく動かしながらみがく方法。一方縦みがきは、歯ブラシを歯の表面に直角になるように当てるのは同じですが、上下に動かしながらみがく方法です。
これらの方法のほかにも、次のような歯みがき法があるのです。
ローリング法
歯ブラシを歯の生え際から歯の先端へ縦に回転させながら汚れをかき出す方法です。まずは歯ブラシの毛先を歯に対して平行に当て、歯肉に歯ブラシが当たるようにします。そして小刻みにふるわせてマッサージ。その後、手首を使ってブラシをローリングさせてみがくことで、歯肉と歯の面を同時に清掃できるというものです。
バス法
1954年、米国の医師チャールス・C・バス(Charles C. Bass)氏が発表したバス法は、歯の面だけでなく、歯肉の溝や、歯周ポケットもきれいにするためのみがき方。歯ブラシを約45度の角度で持ち、歯と歯ぐきの間に当てます。そして、左右に振動させ、汚れを除去していきます。一本一本の歯に対して行っていくのが特徴です。
スクラビング法
1972年に発表されたスクラビング法(スクラッピング法という表記も多く見られます)は、やわらかい歯ブラシを使います。こちらもバス法と同じく、小刻みに左右に振動させながらみがいていき、歯の面、および、歯肉の溝や、歯周ポケットを掃除します。バス法と異なるのは、歯に対してブラシを90度に当てるところです。
このバス法とスクラビング法は、小刻みに動かすのがコツ。大きく動かすと、みがき残しをしやすくなります。
フォーンズ法
1934年に歯科医師のアルフレッド・C・フォーンズ(Alfred C. Fones)氏が発表したフォーンズ法は、上下の歯をかみ合わせた状態で、歯ブラシを歯に直角に当て、円を描くように上下の歯を同時にみがいていく方法です。ポイントは一本ずつ丁寧にぐるぐるとみがくことです。上下を同時にみがけることから、子供や高齢者に適している方法です。
やわらかい歯ブラシのほうが歯と歯の間をみがきやすい
これらの方法でポイントになるのが、歯と歯の間や、歯と歯肉の間まで丁寧にみがくということ。歯ブラシは、かたいタイプより、やわらかいタイプのほうが、毛先があらゆる隙間に入り込みやすいため、みがき残しを防ぐことができるといわれています。
いろいろな方法を試す際には、やわらかい歯ブラシをチョイスするのがよさそうです。
- 参考リンク
FUMI's Dental Office「効果的な磨き方のコツ」
White Family dental-site「オーラルケアのウソまちがい」
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