「体重が増えてから戻らない」30代以上が見直すべきこと
なかなか体重が減らない、増えると戻りにくいと感じている30代以上の人がやるべきダイエット法を専門家に聞いてみました。
「ダイエットをしても、10代、20代の頃のように体重が減らなくなった」
「昔はちょっと食べすぎても、すぐに体重が戻ったのに……」
日ごろから、このような悩みを感じていませんか? とくに30代以上になると、痩せにくく、体重を戻しにくくなるといわれています。その原因を知り、取るべきダイエット法を、専門家に聞いてみました。
30代以上になると体重が増えると戻しにくくなるのはなぜ?
日本アンチエイジングダイエット協会認定アドバイザーの岩本祥子さんに、30代以上になると、体重が増えたときに戻しにくくなる原因を聞いてみました。
「30代以上になると、基礎代謝が低下します。基礎代謝とは、心臓などの内臓を動かしたり、呼吸や体温を保ったりするときなどの“寝ていても使われるエネルギー”のこと。
基礎代謝は10代半ばをピークとして、徐々に減少していくため、当時と同じような食生活をしていても代謝が間に合わず、脂肪が付きやすく、落ちにくくなると考えられます。
また、現代人は加工食品や外食の機会が多いことや、間違った情報で減量して栄養不足になり、代謝にかかわる“ビタミン・ミネラル”などを摂取できていないことも影響していると考えられます」
基礎代謝が落ちている人がまずやるべきことは?
一度増えた体重が元に戻りにくくなるのは、基礎代謝の低下の問題が大きいようです。では、基礎代謝が落ちている人がまずやるべきことはどのようなことなのでしょうか。
「一番は、基礎代謝をそれ以上低下させないことです。適度な運動をし、筋肉量を減らさないことが大切です。例えば、通勤の電車は座らず立っている、駅や職場ではエスカレーターを使わず、階段を使うなどして、日ごろの活動量を増やすだけでも変わってきますよ。また、いつもの食事に、栄養素がバランスよく含まれているか、見直してみることも大事です」
30代以上がやるべきダイエット法とは?
岩本さんによれば、ダイエットの近道はバランスの良い食事にあるといいます。そこで、具体的に栄養バランスのよい食事メニューや生活習慣における注意点を教えてもらいました。
1.栄養バランスの良い食事を摂る
- 筋肉量を増やし、基礎代謝を高めるためには、タンパク質が必要。
→ タンパク質の多い食材:肉・魚介類・卵・大豆製品(納豆・豆腐など)
- 代謝を促進するビタミンB群も必要。
→ ビタミンB群の多い食材:雑穀・胚芽米、豚肉、卵、大豆製品、野菜、ゴマ
- 「ご飯、汁物、主菜、小鉢2個」といった「定食」の形をめざすと摂りやすい。
→ ご飯は、できれば、雑穀や胚芽米を。主菜は、片手に乗るくらいの肉・魚介類・卵・大豆製品を。小鉢は両手におさまる程度の野菜中心のものがおすすめ。
2.アルコールを飲む人は2日連続の「休肝日」を作る
3.間食にお菓子やジュースをやめ、代わりにフルーツやナッツ類をとる
4.食事量が多すぎる人は、適切な食事制限をする
→ ただし、極端な食事制限は逆に代謝も落ちてしまうので、要注意。
「特に現代人は、インスタント食品やアルコール、無理な食事制限などによってビタミンB1不足になりやすいといわれています。ビタミンB1は、糖質の代謝に欠かせないため、ダイエット中は不足しないように注意しましょう」
栄養バランスの良い食事は、とても基本的なことではありますが、意外とできていないことも多いのではないでしょうか。
まずは基礎代謝をキープするために、筋肉量が落ちないよう日ごろの活動にちょっとした心掛けをして、食事内容を見直してみましょう。
監修・取材協力:岩本 祥子さん
日本アンチエイジングダイエット協会認定アドバイザー
体の内側からのアプローチ、栄養・食事・睡眠、外側からのアプローチ、ファッションスタイルの提供で、美しく輝く楽しい人生を送れるようアドバイスを行っている。
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