中山順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。freee株式会社勤務&経営ハッカー編集長。ブログ「サイクルガジェット」運営。
人見知りにとって、駅のプラットホームで知り合いに出くわしてしまうバツの悪さと言ったらない。
別にこれといって親しくもない相手に元気にあいさつしてよいものか。呼び止めてしまったら失礼に当たるのではないか。なれなれしいのではないか。そもそも、声をかけたところでその後の話題もないではないか。そんな理由で、知り合いに気付いても知らんぷりをする。
こちらが相手より先に存在に気付けば、いくらでも避ける術はあるが、相手が先にこちらに気付いてしまった場合、そしてやぶからぼうに声をかけられてしまうのはマズい。互いに認識し合った以上、逃げ出すわけにもいかない。微妙な空気の中、なにかしら会話を交わさねばならなくなる。
人見知り歴45年の達人で、友人の少なさなら誰にも負けない筆者が「電車で知人以上友人未満の人に出くわしてしまい、その場しのぎの毒にも薬にもならない会話をするハメになる危険の回避法」を伝授しよう。
油断大敵! 飲み会のあとに、そいつは襲い掛かってくる
前回、「飲み会で会話の輪には加わらないが、かといって場の空気を壊さない程度に関わっている雰囲気の出し方」では、会話を最小限にとどめつつ2時間やり過ごすテクニックを解説した。今回はその続きの「飲み会からの帰宅途中の話」である。
飲み会を一次会で無事に逃げ出し、駅へと向かう間は、開放感でホッと気が抜けてしまう瞬間だ。しかし、油断してはならない。なぜなら、同じく一次会で抜けたメンバーの一人から、「あ〜、中山さんじゃないスか。駅まで一緒に歩きませんか?」という恐怖の声を背後からかけられることがあるからだ。
居酒屋から駅までの5分が、5時間にも感じられてしまう。会話ネタがないので、駅まで間が持たない。「ちょっとコンビニに寄っていくので……(※)」と撒(ま)こうとしても、「あ、じゃあ僕も! ちょうどコーヒーがほしいと思ってたとこなんで」とついてこられてしまうことがある。
※大人の「コンビニ行くんで」は、サヨナラの同義語です
こちらはそもそも買い物する予定はなく、ただ一人になりたいがための方便だったのに、買いたくもないコーヒーを買うハメになる。なんなら、相手が店の外で「いやー実はね……」と、コーヒー片手に語りモードに入ってしまう恐れすらある。それはゴメンだ。
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