一日中、PCやスマホに向かう時間が続いている。そんな人は、少し「目」のことを気にしておきたいものです。あまり自覚がないかもしれませんが、意外と目の疲労が進んでいるかもしれません。
目が疲れたときにはさまざまな対処法がありますが、「温める」と「冷やす」のでは、どちらが良いのでしょう? 今回は、目が疲れたときの正しい対策について、みさき眼科クリニック院長の石岡みさき先生に伺いました。
監修・取材協力:みさき眼科クリニック院長 石岡みさき先生
横浜市立大学医学部卒。出身地の渋谷区代々木上原で2008年開業。専門はドライアイとアレルギー疾患。総合診療医向け眼科教科書「ジェネラリストのための眼科診療ハンドブック」を2015年上梓。医学博士、眼科専門医。
眼科医に聞く! 目の疲れを放置するとどうなるか
PCやスマホによる毎日の目の疲れ。放っておくと、どのようなリスクがあるのでしょうか。石岡先生はこう答えます。
「目の疲れを放置して、何か重大な病気になってしまう、ということはありませんが、人によってはピント合わせをできなくなり、ひどい頭痛や吐き気まで起きることもあります」
目の疲れと共に頭痛が起こっている人は、もしかしたら目の疲れが原因かもしれません。
疲れ目は「温める」のが正解だった
目が疲れたら、ぜひケアをしたいところです。ただ、疲れ目には温めるのがいい、冷やすのがいいなど、さまざまな情報を耳にします。果たしてどうするのが正しいのでしょうか。石岡先生に聞いてみました。
「目が疲れたら、温めてください。その理由は2つあります。まずは、ピント合わせをしている目の中の筋肉は温めたほうが休まるからです。そしてもう1つは、目を温めると、まぶたにある“マイボーム腺”からの油の分泌がよくなり、ドライアイの治療効果があるからです。
ドライアイがあると目が乾くだけでなく、見え方が不安定になり、目の疲れの原因となります。眼の表面の油分は涙の蒸発を防ぐ働きがあります」
目を温める方法
ドライアイを改善・予防するためにも、長時間目を酷使したり、目の疲れを感じたりしたときには、ぜひ目を温めてみましょう。具体的な方法について、石岡先生はこうアドバイスします。
「一番簡単なのは、浴槽に浸かっているときに、お湯にひたしたタオルを顔に乗せることです。しぼったタオルを電子レンジで温め、熱くないくらいの温度にしてから顔に乗せるのも効果があります。市販のものでは、レンジで温めて繰り返し使えるアイマスクや、使い捨てタイプのものなどがあります」
電子レンジなどで温めるものを利用する際には、くれぐれもやけどには注意して行ってみてください。
一日中、PCやスマホなどで目を酷使している人は、帰宅後のバスタイムや、一日の終わりのリラックスタイムに目を温める「疲れ目ケア」を行うのが良さそうです。
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