日本トリムは2月13日、九州大学農学研究院と東京大学大学院工学研究科、同大学政策ビジョン研究センターと共同で、電解水生成器から電気分解によって生成される陰極側の電解水「アルカリ性電解水素水」のヒト培養細胞内の活性酸素種除去能力について研究し、2月9日に米国のオープンアクセスジャーナル誌「PLOS ONE」にその論文が掲載されたと発表した。
論文によれば、純水、水素を含む電解水(電解水素水)、水素をバブリングした水(水素水)を比較したところ、電解水素水、水素水ともに活性酸素種の除去能力が認められた。
また、電解水素水を異なる電解強度で作成したところ、電解強度が高いほど活性酸素種除去能力が高くなった。
電解水素水、水素水の両方を脱気して溶解した水素を取り除いたところ、水素水は活性酸素種除去能力を失ったのに対し、電解水素水は脱気前の6割程度ではあるが除去能力を維持した。
これらの結果から、電解水素水の活性酸素種除去能力は溶解水素の他に、電解水素水を生成する電気分解の際に電極から水中に分離する白金ナノ粒子が活性酸素種除去に関わっている可能性があるとしている。
論文中の実験では電解水素水、水素水の培地をオートクレーブで加熱高圧滅菌した際の結果も掲載されており、この場合には水素水、電解水素水ともに活性を失っている。
この結果と白金ナノ粒子との関係は明らかではないが、論文は結論で「白金ナノ粒子は何らかの受容体を通して細胞内の活性酸素種除去システムを活性化させるリガンド(受容体に結合する物質)として働いているのではないか」と結んでいる。
今回の論文の発表に際し、日本トリムは「昨今、水素水の効果の真偽を問う非常に多くの情報が流れておりますが、当社といたしましては消費者の皆様に正しい情報をお伝えするために、更なる研究の強化、推進が重要と考え、基礎研究に加え、飲用の臨床試験を行うなど、エビデンス蓄積により一層注力して参ります。」とプレスリリースに掲載した。
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