東京ゲームショウ2007のKDDIブースでは、ちょっと興味深い端末を使って新タイトルのデモが行われていた。昨年のKDDIブースでは家庭用ゲーム機向けのネットワークサービスなどの展示も行っていたが、今年はau端末向けのケータイゲームを前面に押し出した内容となっており、この秋以降に登場するさまざまなタイトルを遊ぶことができる。
中でも、秋冬以降に登場するゲームタイトルの多くは、フルポリゴンの3D表示に対応したものがほとんどで、さらに従来と比べてより高速な処理や描画に対応するとアナウンスされている。こうしたゲームのほとんどが、この見慣れない端末上で動作していた。
この大柄なストレート型端末の正体は、米QUALCOMMが提供するチップセット「MSM7000」シリーズの最新版「MSM7500」を搭載した開発試験用の端末。MSM7000シリーズは、ARM11ベースのプロセッサとARM9ベースのプロセッサを搭載したデュアルCPUチップセット(2003年5月の記事参照)で、VGA(640×480ピクセル)サイズの解像度をサポートし、2D/3Dグラフィックスの処理機能も備える。MSM7500はこの秋以降にKDDIが発表する新端末への搭載が決まっていることから(関連記事その1/その2)、この開発用端末で動作しているタイトルはauの秋冬モデル向けと思われる。
会場にいた大手コンテンツプロバイダー(CP)の担当者によると、この開発用端末はキャリアや端末メーカー、一部のCPなどにテスト用に提供されているものだという。BREWアプリ全般の開発に用いられるもので、端末開発や内蔵ソフト、ゲームや実用アプリの開発に使われているようだ。
この開発用端末。あまり一般に公開されることはないが、特に秘密にする存在でもないとのことで、東京ゲームショウ2007で試遊台に使うことになったという。大きさやフォルムも特徴的だが、大柄なサイドボタンやアンテナ、各所にある外部接続用端子に独特の存在感がある。やはり気にする人も多いそうで、どんな機種なのか質問したり、写真に収める人が多いとのことだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.