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地震その時ニコ生は 被災地も取材、「ソース」並べて見えたもの今こそIT・ネットの出番(2/2 ページ)

ある者は東京電力の会見場に張り付き、ある者は被災地へ向かった――地震、その時「ニコニコ生放送」が伝えたものを追う。

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24時間会見場に張り付いて 被災地からも配信


震災関連の会見をライブで

 ニコ生は積極的に地震関連の取材も重ねている。東京電力や経済産業省の原子力安全・保安院、首相官邸などに出張り、会見をライブ配信。東電と保安院の会見場にはスタッフが半日交代で24時間に張り付いた。地震発生から1カ月間、会見の配信回数は約300回に上った。

 ニコ生・ニコニコ動画は、テレビや会見映像、ユーザーの投稿動画など「10件近くのソースが並び、震災情報をキャッチアップできる状態」(杉本社長)に。それだけでは視聴者が「情報過多」(杉本社長)になってしまうが、識者が地震や原発問題を語る独自番組などをニコ生で用意することで、情報を整理・検証して届けられたのではと、杉本社長は胸を張る。

がれきが広がる被災地からリポート
マイクを持つ亀松編集長

 亀松編集長とニコ生中継チームは被災地からもライブ配信した。3月24日には立谷秀清・福島県相馬市長にインタビュー。市の対策会議の様子なども届けた。「生でそのまま流すインタビューは収録とは違う集中力があって、訴える力がある」と亀松編集長は見る。

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 3月25日には、津波で大きな被害を受けた仙台市若林区を訪問している。家や車が津波で流され、がれきが辺り一面に広がる様子を、車載カメラでとらえ、断続的に1時間ほど配信。「においはどうですか?」など視聴者から寄せられる質問にも答えながら、「被災地がいかに広いか」(亀松編集長)を伝えた。

 「1つの地区の映像を30分間流し続けるといったことはテレビではあり得ない。ニコ生だからこそ」と亀松編集長。「マスメディアが伝えないものを伝えることも重要だと思っている。できる範囲でやっていきたい」と意気込む。



ニコニコ募金(すでに受け付け終了)では2億5000万円集まった

 「ネットを通していろんなものを提供していく。ユーザーを巻き込んで討論していき、そのひとにとっての最適な解を用意していきたい」。杉本社長は今後の目標をこう語る。ネット上での情報発信と議論の場に――ニコニコはニコニコにしかできないことを見つめていく。

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