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英国生まれの“魔法の杖”が日本で発売 誕生のきっかけは父の愛情

ファンタジー大国イギリスで生まれた魔法の杖型リモコン「カイミラ」が日本上陸。子どもと遊ぶために考えたアイデアが誕生のきっかけだと開発者は語る。

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 杖の形をした学習リモコン「カイミラ」が5月25日、日本で発売された。英国大使館で開かれた記念パーティーでは、開発者のクリス・バルナルド氏が発売に到るまでの道のりを語った。

左から、会場になった英国大使館、編集部に届いた招待状、「カイミラ」を実演する開発者のクリス・バルナルド氏

 カイミラは13種類の動作に任意のリモコン操作を記憶させることで、魔法使いになった気分で家電を操作することができる。英国では発売数週間で1万本、世界では6万5千本を販売。日本でも初回ロットが即日完売した。

 カイミラが生まれたきっかけになったのは、バルナルド氏が5年ほど前に開設した「dadcando(お父さんにできること)」というサイト。世界のお父さんに、子どもたちと遊ぶ時間を豊かにするためのアイデアを紹介するサイトだ。数々のプロジェクトの中で最も人気だったのが「魔法の杖」のアイデアだった。アクセス数は26万に上り、子どもだけでなく大人にも注目された。

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実演の際はバルナルド氏がお気に入りだという「となりのトトロ」のDVDを使用していた

 子どもたちだけでなく大人も注目したのは、「ハリーポッター」のスティックをイメージしたからではないかと語る。開発の背景には「ハリーポッター」だけでなく日本の「千と千尋の神隠し」や西洋の「不思議の国のアリス」「ロード・オブ・ザ・リング」などの物語があり、杖が子どもにしか見えない世界の壁を越える力を持つことをイメージした。

 最初に作ったプロトタイプは木製の杖。子どもの前で、魔法を使ったように木の棒を振り、こっそり背中に隠したリモコンを操作したところ、大喜びしたことが開発の励みになったという。同氏は、単にボタンのないリモコンを開発したのではなく、「リモコン付きの魔法の杖」を開発したのだと強調する。

 最後に、魔法の杖は「ギフトとガジェットの境界線を越えるような新たなジャンルになる」とし、今後は魔法の数(リモコンとして設定できる動作数)を30、40と増やした杖の開発も検討していくと語った。

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