ニュース

「Google+」は日本で200万ユーザー 「後発組は逆にチャンス」とGoogle副社長

Google+のユーザーは世界で4000万人、日本で200万人。TwitterやFacebookが先行するなかスタートしたGoogle+だが、「後発組になったことで逆にチャンスが開けている」と語る。

advertisement

 「後発組になったことで逆にチャンスが開けている」――SNS「Google+」を統括している米Googleのブラッドリー・ホロウィッツ副社長が来日し、12月9日、Google+の戦略についてメディアに語った。ユーザー数は世界で4000万人。日本では200万人(8日時点)に達しているが、AKB48との提携を発表したこともあり「これは古い数字」と話す。

「サークル」機能はなぜ生まれたか


ホロウィッツ副社長

 TwitterやFacebookが先行するなか、Google+は今年6月にスタートした。後発組は、ユーザーの声に耳を傾け、既存のサービスから反省点を学ぶことができる。「一段抜けたところまでジャンプ」できるため、チャンスが開けていると説く。

 ユーザー調査で分かったのは、プライバシーへの関心の高さだったという。「ネット上では遭遇しただけの人が“フレンド”になってしまうのが現状だから、プライバシーへの懸念が生まれる」とホロウィッツ副社長。「母親、先生、本当の友達など全員(のフレンド)に対して等しく関連のあることを発信するのは難しい」と続ける。

advertisement

 そこでGoogle+には「サークル」機能をもたせた。つながっている人を「家族」「仕事」「趣味」という風に分類し、適切に情報発信できる。実生活では接している相手によって出方を変えるものだが、SNS上でもそれと似たように振る舞えるという訳だ。「これこそが弊社のプロダクトの技術革新と言える」と、自信をのぞかせる。

 現在Google+の投稿のうち3分の2は、サークルを指定した上で投稿されており、「そのような結果に満足している」という。

Google+の「ハングアウト」が子どもの命を救う!?

 Google+のもう1つの特徴としてホロウィッツ副社長が猛プッシュするのは、最大10人でビデオチャットできる「ハングアウト」。映像を全体公開してライブ配信できる「ハングアウトオンエアー」もある。AKB48のメンバーはこれを使ってファンと交流し、「会いに行けるアイドル」というコンセプトを取り戻そうとしている。ホロウィッツ副社長いわく、AKB48とGoogle+は「完ぺきなマッチ!」だ。

 ハングアウトをめぐっては、アメリカ中西部のとある田舎町で子どもの命を救ったことも。子どもが銃で撃たれ病院に運ばれたのだが、専門知識のある医師が病院にはいなかったため、ハングアウトで別の病院とつなぎ、映像越しにガイダンスを受けながら手術を進めたそうだ。Google+のリリース後、このような「想定外のことがたくさん起きている」と明かす。

ユーザーはほかから奪わなくても成功できる


「Google+は始まったばっかり。でもすごく人気があるんです。AKB48のように」とホロウィッツ副社長。こちらはAKB48の発表会に出席した際の写真

 とは言え、TwitterやFacebookといったすでに多くのユーザーを抱えるライバルの存在は大きい。Google+はどのような拡大戦略をとっていくのだろうか。「Facebookからユーザーを奪ってくるという見方をよくされるし、その方がドラマ性があるからメディアの皆さんも好むと思うが、ほかのユーザーをごっそりと奪わなくても2012年にかけて成功を収めることができる」とホロウィッツ副社長は言い切る。

advertisement

 その鍵となるのが、ほかのGoogle製品との連携だ。米Googleのラリー・ペイジCEOは決算説明会で「Google+をローンチし、これからは“Googleを出荷”しないとね」と語ったという。これはGoogle製品を「Google+にインテグレート」するという意味。Google+を通じてユーザーが何に関心を持っているか把握した上で、検索や地図といったサービスを提供し、「より良いものにしていく」計画だ。

 Google+のユーザー数は世界で4000万人。日本では200万人。今のところアーリーアダプターに支えられているという印象が強い。今後は、AKB48との提携のように「大掛かりな形で告知を積極化」していくという。「Google製品を使っている10億人がみんなGoogle+を使ってくれる」――ホロウィッツ副社長の野心的な目標は達成されるだろうか。注目したい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  2. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  3. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  6. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  7. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  8. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  9. 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  10. 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」