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編集部一ネコに愛されているのは誰か選手権、開幕です!負けられない戦い(1/5 ページ)

我こそはネコに愛されている記者である。日ごろネコを愛してやまない記者たちが、街にくり出しネコを追う。ネコはいずこや、いずこやネコは。

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 吾輩はネコ好きである――。日ごろネコのことだけを考え記事にしてきた編集部で、誰がもっともネコに愛されているのかを決める戦いがネコの街・台東区谷中でひっそりと行われた。

ネコを捜せ

 みゃーにゃーにゃーの日(勝手に命名)、3月22日は少し曇りがちだったが天気にも恵まれ、日が差すとネコも昼寝が気持ちよさそうな初春の暖かさだった。編集部の記者は各々の戦略とネコへの愛情を胸に決戦の地への最寄り駅・日暮里駅へと降り立った。誰もがネコに愛されているのは自分であるとの自信と誇りを持って……。

 ――それはある日の部会でのことだった。記者たちが何気なく自分のネコ愛を語っていると、誰からかネコに一番愛されているのは誰なのかという話題になった。そこで引くのはネコに対して失礼と、場は一気にヒートアップ。ついには誰がもっとも愛されているのを決めようじゃないかという流れになった。そこで考えられたのが古来より伝わる対決方法、「ネコ好きはネコによく出会う」をそのまま実践することにした。

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 ルールは簡単。制限時間60分以内に特定のエリア内でネコに会う回数を競うというもの。敷地内などの許可のない侵入は認めず、写真に撮影しないとカウントしないものとした(公道からの望遠での撮影は有効)。戦略は自由。またたびやねこじゃらしといったアイテムの制限も設けなかったが、野良ネコ対策などの観点から許可なき場所でのエサやりなどは禁止とした。そして、もっともネコたちが活動を控える昼前の時間帯を選んだ。

 場所は台東区谷中。谷中は下谷地域に属し、東はJR山手線、北は道灌山通り、西は不忍通り、南は上野公園に囲まれている地域を差す。谷中霊園や夕やけだんだんなどが有名で、根津や千駄木とともに“谷根千”と称して人気の高いエリアでもある。谷中はネコの街としても有名で、ネコをコンセプトにした店舗も多い。また、夏目漱石の「吾輩は猫である」を執筆した旧家跡の「猫の家」にも近い。

決戦の地は谷中

 ネコに愛される人間は自ずとネコから寄ってくる、いやネコに出会ってしまうもの。こうして記者たちのネコが顔を洗う対決の火ぶたが切って落とされた。

ネコは獲物、撮るか獲られるの真剣勝負(戦略:ハンター)

人力車のお兄さんと一石二鳥作戦 だがしかし!

 記者・宮本は人生2度目の谷中。土地勘はなく、どこでネコが撮影できるのかさっぱり分からない。自力では無理だと早々に諦め、地元の人の助けを借りる作戦で挑むことにした。前日に下調べした際、谷中の街には人力車が走っているという情報をゲット。人力車で街を散策しつつ、ネコを探せば、一石二鳥ではないかと1人で盛り上がる。それに車夫のお兄さん(きっと必ず多分イケメン)と仲良くなれるかもだし。

きたぜ! 谷中!

 早速、普段人力車が止まっているという場所へ。あれ……いない。平日の午前中だからかガラーンとしていて観光客もまばらだ。アタシの車夫はどこ? ねえどこなの! 仕方ないので直接電話で問い合わせる。「あのー、人力車は走ってないんでしょうか」「すみません、今日は谷中にいないんですよ。申し訳ないっす」――オオマイガッ。一石二鳥プランがいきなり頓挫した。

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 仕方ないのであてもなく谷中をさまようことに。すると初っ端からネコを1匹発見! 幸先が良いのか悪いのかよく分からない。もしや車夫とのロマンスが叶わなかった記者を慰めにやってきたのかい? かわいいやつめっ。ネコは目を閉じて完全にお休みモードだ。「ちーっす。視線こちらにお願いしまーす」(記者)「ああん?」(ネコ)「すみません……」(記者)

1匹目!寝てる?

 ネコの機嫌を損ねる前にそそくさと退散。谷中銀座から脇の道へ逸れ、偶然たどり着いた谷中コミュニティセンターで観光マップをゲットした。なるほど徳川慶喜の墓が近くあるのか。そういえば慶喜タンって涼し気な目元で結構イケメンだよな~などとどうでも良いことを考えながら、歴女気分で霊園を散策。慶喜の墓前で今回の戦いの勝利を誓う。

慶喜の墓へ寄り
谷中霊園を横切る。スカイツリーも見えていた!

 再び公道へ戻り、10分ほど歩いたところ、ベンチに座るおじいさんに遭遇した。一緒にひなたぼっこしている飼い犬が記者の足元にじゃれついてくる。すっかり忘れていたが、ここは地元の人の助けを借りる作戦を発動する時じゃなかろうか。「ねえねえ、おじいさん。この辺にネコはいるかなあ?」「さっきそこを右に曲がったところにいたよ」「マっマジっすか」。

じいさんの犬とたわむれてたら、有力情報ゲット

 有力情報を引っさげ、現場へ急行。ほんとにいたー! 茶トラのおデブちゃんが寝そべっていた。超モフモフ。眠たいのか目が半開きだ。半径30センチに近づいても逃げるそぶりなし。頭をなでることもできた。この後、偶然遭遇した着ぐるみネコ男とともに谷中をさまよううち、さらに2匹と出くわした。結局合計4匹でフィニッシュ。もっとたくさん撮れるかと思ったが、意外にネコはいなかった。

いたー!
ひなたぼっこしてる
公園の遊具で浮かれる記者。ひゃっほーい
着ぐるみ男と遭遇し……
白ネコ
墓地の向こうにも1匹発見! うーん、公道からだから遠い
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