ニュース

超人気アプリ「Flappy Bird」はなぜストアから消えたのか 過大評価に悩み 制作者がTwitterで胸中開かす

ユーザー数5000万人を超える人気アプリ。制作者は成功とともに「私の日常生活を台無しにもした」とツイート。

advertisement

「ユーザーには申し訳ないが今から22時間後に『Flappy Bird』を取り下げるよ、これ以上はもう耐えられない」

 ユーザー数5000万人以上を誇った人気無料アプリ「Flappy Bird」を制作者のドン・ニュヤンさん(@dongatory)が、2月9日にアプリストアから消してしまった。App Store、Google Playともに現在はもう削除済みとなっている。

「Flappy Bird」のゲーム画面

 「Flappy Bird」は2013年5月に公開された横スクロール型アクションゲーム。画面をタップして小鳥を羽ばたかせ、土管のような障害物の隙間をぬって進んでいく。操作はタップのみとシンプルだが、タップのタイミングが異様に難しく、あまりの難易度から口コミで人気が出た。海外ニュースサイト「The Verge」のインタビューによると、アプリは2月5日の時点で5000万回以上ダウンロードされていた。

advertisement
iPhone版のランキング画面。ランキングに参加している人だけでも3000万人以上いることが分かる

 制作者のドンさんはベトナムに住む個人ゲーム開発者。The Vergeのインタビューでアプリの広告料は1日あたり平均5万ドル(約510万円)と語っていた。

 しかし「Flappy Bird」が話題になりすぎたことで、ドンさんは別の苦悩を抱えることになった。2月8日、ドンさんは自身のTwitterで「Flappy Birdは私の中でも成功と言えるゲームですが、私の日常生活を台無しにもしました。だから今となってはこのゲームが大嫌いです」と告白。少し前にもドンさんは「メディアは私のゲームの成功を過大評価しすぎている。私はそれを望んでいない。どうか平和をください」とツイートしており、自身のゲームが過大に評価されていることについて苦悩していたようだ。

 その後も、Twitterではフォロワーから「(対応が重荷になっているのなら)PR会社を雇ってはどうか」「インディーゲームコミュニティはきっと削除を望んでいない」などドンさんを説得しようとする声があがったが、「それ(PR会社を雇うこと)をしてしまうと、私はもはやインディーゲーム開発者ではなくなってしまう」、「インディーゲームにはもっと他の生き延びるための方法が必要」など、ドンさんの決意は揺らがなかった。結局、最後は「I cannot take this anymore.(これ以上はもう耐えられない)」とアプリの削除を宣言し、実行に移してしまった。

「Flappy Birdは私の中でも成功と言えるゲームですが、私の日常生活を台無しにもしました。だから今となってはこのゲームが大嫌いです」
「ユーザーには申し訳ないが今から22時間後に『Flappy Bird』を取り下げるよ、これ以上はもう耐えられない」

 ドンさんは今回の件について法的問題は何も関与していないと言い、「『Flappy Bird』は売りません、何も尋ねないでください」「私はまだまだゲームを作ります」と続けてツイートしている。ちなみに「Flappy Bird」は、削除前にダウンロードしていた人は引き続きプレイすることができるようだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. イオンモールで販売「シフォンケーキ」にカビ発生、5000個回収へ “下痢”の報告で調査中……出店企業が謝罪
  2. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
  3. “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
  4. 秋元康、AKB48卒業の柏木由紀に送った手紙が物議 “冒頭の一文”に「昭和丸出し」「嫌すぎる」
  5. IKEAの新作カーテンが「家中これにしたい」ほどすてき!→どうやって付けているの? 垢抜けインテリア術に視線集中「すっごいかわいい」「色味が最高」
  6. 500円玉が1つ入る「桔梗のお花ケース」が100万件表示超え! 折り紙1枚で作れる簡単さに「お小遣いあげるときに便利」「美しい〜!」
  7. 【今日の計算】「500×99」を計算せよ
  8. 「これは変態だ」 職人が“鉄の塊”から作った「はぐれメタル」がガチすぎる 狂気の手作業に驚き「いかれてるw」
  9. 「そっち使うの?!」「これは天才」 さびだらけの鉄くぎをぐつぐつ煮込むと……? DIYに役立つ“まさかの使い道”が200万再生
  10. 2歳娘、自分のバースデーフォトをセルフタイマーで…… プロ顔負けの仕上がりに「すごーーーーーーー!!」「天才すぎます」と称賛の声