インタビュー

『少女フレンド』座談会、6人の連載作家が語る少女漫画誌の今と昔(2/3 ページ)

連載当時のエピソードや、現在クラウドファンディングを実施中の『プラチナフレンド』刊行プロジェクトなど、『少女フレンド』で連載した経験を持つ6人の先生に座談会形式でお話を伺った。

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投稿のきっかけは、たまたま賞の締め切りが近かったから

―― 少女フレンド時代のエピソードについても聞いてみたいのですが、忘れられない思い出などありますか?

かずはし すっごいあるけど、とても言えない(笑)。

吉沢 忘れられないといえば休刊ですけど、「電波少年」で月刊少女フレンド最終号の表紙を飾りたいみたいな企画があって、最終号の表紙に松本明子さんがコスプレで登場したこともありました。

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寄田先生のツイート。小さいですが、コスプレした松本明子さんも載っています

くりた 休刊になってからは、ほかの媒体に移った編集者さんも心配して仕事の紹介をしてくれたりしましたね。

―― 当時もいろいろな少女漫画誌があったと思いますが、なぜ先生たちは少女フレンドでデビューしようと思ったのですか?

くりた 私は、その時の直近の漫画賞が少女フレンドだったから(笑)。

かずはし あ、私も(笑)。花ゆめ(『花とゆめ』)と少女フレンドと比べて少女フレンドのほうが早い締め切りだったので、花ゆめは本命に残しておいたんです(笑)。

吉沢 私は「なかよし」に投稿していたんですけど、ずっと選外ばかりだったんです。それで、ちょっと雑誌を変えてみようかなと思っていたところに、友達が「こんな雑誌あるけど」って教えてくれたのがきっかけ。

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―― 寄田先生とみづき先生はどうですか?

寄田 プラチナフレンドに参加されている小野佳苗先生が高校のOGでして、国語の先生に紹介してもらって、いろいろとお話を聞くうちに少女フレンドに投稿することに決めました。

みづき 私は少女フレンドが開催していた「コミック甲子園」(第3回まで開催)っていう高校生の漫画研究会を対象にした大会があって、そこで優勝したのがきっかけです。その時ネームと人物を描いたのが私で、編集さんにネーム出してよと言われて……そこからですね。一応新人賞にも16ページの漫画を応募したりしていました。


1972年発行の『週刊少女フレンド』を眺めながら、少女漫画談義に花を咲かせる先生たち

移動はハイヤーやリムジン、バブル期の出版社はすごかった

みづき 最近懐かしの漫画が流行り始めてますよね。マーガレット展もやっていましたし。

寄田 『ベルばら』の新刊も出ましたよね。

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くりた 1980年代ってどの漫画誌もキラキラしてたっていうか、バブルだったし、漫画家さんたちの描く衣装もすごかったよね。

吉沢 私、くりたさんのバブルの時の話聞くの好きなんですよ(笑)。

―― それすごく気になります!

くりた 取材でアメリカに行ったことがあって、その時は成田までハイヤーを出してくれたり、シカゴでは1日リムジンを出してもらったり。ディズニーランドに行ったときはイケメンに案内してもらったんだけど、その人が王子様役の人だったり(笑)。

―― 何だか少女漫画的な展開ですね(笑)。

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たちばな 同じくディズニーの話ですけど、デビューした年にディズニーの「ミクロキッズ」という映画を漫画にする仕事をもらいまして。

―― デビューしてすぐにですか。それはすごい……。

たちばな でも、単行本にできないから新人に任せたっていう理由だったんで(笑)。その企画は映画会社とのタイアップで、フロリダに一週間滞在したかなあ。

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