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2000個限定製造のシカやイノシシの大和煮缶詰、食べてみたら旨すぎた!

昨年製造分はほぼ完売。今年の発売を待て。

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 鳥獣による農作物への被害が全国で広がっている。農林水産省が発表したデータによると、鳥獣による平成24年度の農作物被害は、被害面積や被害量は減少しているものの、被害金額は前年度に比べて3億円増加し、230億円にもなる。

 なかでも被害額が大きいのが、シカ(82億円)とイノシシ(62億円)だ。各自治体は農林業の被害を少しでも減らすために、有害鳥獣の捕獲や駆除を行っている。だが、シカやイノシシが食用に利用されるのはごくわずか。多くの肉が廃棄されるなか、「命は無駄にできない」と立ち上がったのが長野県の阿智村ジビエ加工施設管理組合だ。

 阿智村内で捕獲されたシカやイノシシの肉を使った大和煮の缶詰を商品化したところ、昨年は製造した約2000個がほぼ完売するほどの人気に。製造・販売元の阿智村ジビエ加工施設管理組合は、今年3000個の缶詰を売り出す計画を立てているそうだ。

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シカの缶詰とイノシシの缶詰(各700円)

 そんなに好評なのなら「ぜひ食べてみたい!」ということで、ウワサの缶詰をさっそく試食。シカやイノシシのバラ肉やすねの肉を使い、しょうゆや砂糖、みりんなどで味付けした肉は、獣肉特有の“獣臭さ”は一切感じられない。また、やわらかく煮込まれており、硬さも感じなかった。これならご飯のお供にも、お酒のおつまみにもピッタリ。好評なのもうなずける。

どちらも甘辛い味付けでご飯が進む

  そのまま食べても十分においしいのだが、せっかくなので大和煮の缶詰を使ったアレンジ料理にも挑戦してみた。調理したのは、インターネットでレシピが公開されていた「牛肉の大和煮ごはん」「牛の大和煮缶で肉豆腐」「牛肉の大和煮缶のハヤシライス」(参照:NHKオンライン)の3品。シカ肉やイノシシ肉でも代用できるか少し不安だったが、結論から言うと杞憂だった。

 まず、牛肉の大和煮ごはん改め、「シカ肉の大和煮ごはん」。缶詰とご飯の相性は確認していたが、炊き込むことによってご飯に味が染み込み、おいさが格段にアップ! きのこ類の風味もよく、ごぼうやにんじん、油揚げも入っているので非常にボリューミーだ。

シカ肉の大和煮ごはん

 続いて調理したのは、牛の大和煮缶で肉豆腐改め、「イノシシの大和煮缶で肉豆腐」。豆腐やネギが加わり、ご飯のお供&おつまみとしてますます頼もしい存在に! 淡白な豆腐と、味がしっかり染み込んだお肉もベストマッチ。サッと調理できるのもうれしい。

イノシシの大和煮缶で肉豆腐

 そして最後が、牛肉の大和煮缶のハヤシライス改め、「イノシシ肉の大和煮缶のハヤシライス」。「甘辛い大和煮のお肉を使ってハヤシライス?」と思う方がいるかもしれないが、酸味のあるハヤシライスソースと甘辛いお肉の相性は意外にもバツグン! すでにお肉が柔らかいので、短時間でじっくり煮込んだような食感になるのも利点だった。

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イノシシ肉の大和煮缶のハヤシライス

 今回は、シカ肉の缶詰で炊き込みご飯、イノシシ肉の缶詰で肉豆腐とハヤシライスを作ったが、缶詰の味付けは変わらないので、どちらの缶詰を使ってもおいしくできそう。ちなみに、缶詰は中央自動車道の阿智パーキングエリア(やさい村で4~11月の期間のみ販売)や県飯田合同庁舎などで販売されているとのこと。問い合わせは、阿智村ふるさと整備課にある組合事務局(電話0265-43-2220)まで。興味のある方は、ぜひお試しあれ!

黒田知道

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