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ダイオウイカから、空飛ぶイカまで――不思議なイカのお話

ここ数年のダイオウイカブームが続いていますが、実はイカの世界は奥深く、様々な面白いイカがいるのです。

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 2013年に深海に生きる巨大な「ダイオウイカ」の撮影を世界で初めてNHKが成功し、大きな反響を呼びました。そして昨年、日本各地でダイオウイカが次々と揚がったことも記憶に新しいですね。

 ここ数年のダイオウイカブームが続いていますが、実はイカの世界は奥深く、様々な面白いイカがいるのです。たとえば空飛ぶイカの「トビイカ」。さらに「ユウレイイカ」「チョウチンイカ」という風変わりのものも!

 そこで今回は、面白くて摩訶不思議なイカの世界をご案内します!

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NHKのダイオウイカのスペシャル番組に合わせて公開された、約15mのプロジェクションマッピング

世界最大級の無脊椎動物と言われる巨大なダイオウイカ

 ダイオウイカは、世界最大級の無脊椎動物と言われる巨大なイカ。全長は最大で18mになると言われています。水深600~1000mに生息していて、神秘の謎に包まれています。

 2013年には、スペインで全長9m、体重180kg!のダイオウイカが打ち上げられているのが発見され、地元メディアは大騒ぎになりました。打ち上げられた様はまさに怪物のよう。この巨大イカが、北欧伝説の海の怪物「クラーケン」(海のなかに船を引きずり込むイカ)の正体だという説もあるのもナットクです。その目は、人間の頭ほどの大きさになることもあるとか……。

 日本では2014年1月~5月の間だけで、日本海側を中心に18体ものダイオウイカが発見されました。全長は大きいもので約5m。とにかく大きいイカですが、これほど次々に揚がるのは、とても珍しいことなのです。

空飛ぶイカの飛行行動を、北海道大学が初めて解明

 人間の数倍の大きさの巨大なイカがいることにも驚きですが、空を飛ぶイカもいるのですね。名前は、「トビイカ」。

 2013年に北海道大学の水産学部チームが、トビイカの飛び出しから着水までの一連の行動を連続写真に収めることに成功し、イカの飛行行動を世界で初めて解明しました。

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 その飛び方は、墨を吐き出す漏斗(ろと)という部分から水を勢いよく噴射させて、その勢いでジェット推進し、さらに腕とヒレを広げてバランスを取りながら海上を飛び、着水するとか。飛行距離は20~30m。トビウオ同様、捕食者から逃げるために、飛ぶ能力を発達させたそうです。

 このトビイカは全長20~30cmくらいの可愛らしいものですが、100匹以上の集団で飛ぶ姿は圧巻で、生命の躍動を感じさせるものです。


可愛らしい姿の「ダンゴイカ」は、なんと小指の先ほどの大きさ(約2cm)!

日本近海には100種類以上のイカがいる!

 イカの種類は、世界に約450種もいます。そのうち日本近海では、140種くらいが確認されているそうです。

 細長い体がユラユラと深海を漂うことから名付けられた「ユウレイイカ」や、イカなのに足が8本!(正確には腕)の「タコイカ」など、面白いイカもいろいろいます。ダイオウイカと違い、約2cm程度の「ダンゴイカ」も水中で見たら、きっとその可愛さに目がクギづけになるはず!

 イカの神秘的な美しさをとらえた「世界で一番美しいイカとタコの図鑑」という素晴らしい写真集もあります。

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 イカは食べるだけではもったいない! ぜひ興味をもって、海の世界をのぞいてみてください。素敵な発見が待っているはずです。

参考/北海道大学プレスリリース「イカはホントに空を飛ぶ:イカの飛行行動を世界でめて解明」(北方生物圏フィールド科学センター 助教・山本潤)2013年2月7日 PDFより
『世界で一番美しいイカとタコの図鑑』 窪寺恒己・監修  峯水亮・解説 エクスナレッジ

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