ジブリ、鳥獣戯画に命を吹き込む 絵巻物がそのまま動くアニメCMを製作
丸紅新電力とのタイアップCM。
スタジオジブリが最新作品となる、丸紅新電力のタイアップCM「鳥獣戯画 出会い編」を製作しました。800年以上前の日本最古の漫画として知られる絵巻物「鳥獣人物戯画」を、絵柄をまったく変えずにアニメーション化したもの。3月15日から丸紅新電力の公式サイトでも公開されています。
作品は32秒、「鳥獣人物戯画」で有名なウサギとカエルが雨の日にステキな出会いを果たす姿が描かれています。ウサギは雨に濡れた耳の毛とかしたり、カエルは葉っぱの傘を差し出したりと、絵巻物の2匹が魔法でそのまま動き出したかのように躍動。スタジオジブリが2013年に「かぐや姫の物語」で見せた、筆の一枚絵が動くようなアニメーションが楽しめます。ウサギがこんなに女の子らしくなっちゃうなんて……辻井伸行さんによるピアノの伴奏もステキです。
丸紅新電力は、4月1日より家庭や小規模事業者に向けて電力小売サービスを開始する、丸紅の100%子会社。このたびスタジオジブリと提携し、「遠い昔から受け継がれる美しい日本を未来にも伝えたい」という共通の考えのもと、「鳥獣人物戯画」に命を吹き込むべくアニメーション化しました。後日公式サイトには、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫さんと丸紅新電力の代表取締役・福田知史さんの対談が公開されます。
また両社は、特別の電気料金プラン「プランG」を用意。電気料金の一部を森と緑の保全活動に充当することで、日本の原風景を未来に残していく活動を支援するプランです。加入すると今回のCMの場面を焼き印した木製の一輪差しがもらえます。ほかにも三鷹の森ジブリ美術館に電気を供給したり、「となりのトトロ」の舞台である狭山丘陵の自然と里山の景観を保全する基金「トトロの森のナショナルトラスト活動」を支援したりと、両社はさまざまな形で森の緑の保全に努めていくそうです。
(黒木貴啓)
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