もし人格を持った食べ物が「自分たちは食べられて絶命する定めにある」と知ってしまったら…… CGアニメ初のR指定映画「Sausage Party」予告編
この世界は……残酷だ……。
私たちが日常で口にする「食べ物」を主役にした、異色の冒険映画がアメリカで制作されました。その名も「Sausage Party」。一見、全編フルCGの「子ども向け」アニメに見えますが、実はアメリカCGアニメ至上初の“R指定(17歳未満の観賞は保護者の同伴が必要)”作品として、話題を呼んでいます。
物語はなんの変哲もないスーパーマーケットから始まります。ゆったりとした店内には若い男性から老婦人まで、さまざまな年代の客が買い物に来ています。
調味料コーナーには主婦の姿が1人。彼女は手元の買い物リストを目で追い「ソーセージとパンも買わなくちゃ」と呟きながら、既に多くの商品が入れられたカートを押していました。
商品棚には、人間に買われるのを今か今かと待つ「食べ物」が並んでいます。彼らのたった1つの切なる願いは、「人間に買われて、一緒に家へ帰る」こと。願いをかなえ幸せになるために、「食べ物」たちは自分たちをアピールする日々を送っていました。
そしてアピールのかいあって、主婦の手に取ってもらえます!
ソーセージの後にカートへ入れられたのは、すぐ隣に並べられていたホットドッグパンでした。ソーセージとパンは、自分たちが同時に買ってもらえる幸せに運命を感じ、そっと手を合わせます……。
主婦とともに家に帰った「食べ物」たちは、幸せの絶頂にいました。たった1つの願いがかなったのです。キッチンでパッケージから解き放たれた開放感に、彼らは思い思いのダンスで喜びを表現します。
真っ先に主婦の手に選ばれたのはジャガイモでした。ジャガイモは、さらなる楽園へと旅立つと信じていました。笑顔で手を振るジャガイモを見つめながら、他の「食べ物」は「おめでとう! やったな!」と笑顔で送り出します。
しかし、彼らは知らなかったのです。人間と一緒に家に帰ったら、一体どうなるのか。
皮を剥かれるジャガイモ、目に指を突っ込まれて真っ二つに割られるレタス。頭を削られるチーズ。極め付きは、恐怖におぼえて逃亡を図ったが故に、容赦なく鷲づかみにされて生きたまま食われるベビーキャロットの幼い姿。
残された「食べ物」たちを、恐怖と絶望のどん底に突き落とすには十分な光景でした。ベビーキャロットがかみ砕かれる音を聞きながら、彼らは「真実」を知ってしまったのです。自分が人間にとって、どんな存在か。そして、どんな運命が自分たちに待ち構えているのかを──。
映画「Sausage Party」は人格を持った「食べ物」が「自分たちは食べられて絶命する定めにある」と知り、残酷な運命から逃れるべく人間の家からの大脱走劇を描いたコメディ作品です。
同作品が注目を浴びる理由は、奇抜な内容だけではありません。
制作と脚本は、2014年にSONYへのサイバー攻撃と北朝鮮からの抗議で一時“上映中止”騒動にも発展した過激コメディ映画「THE Interview」を作成したセス・ローゲンとエヴァン・ゴールドバーグが担当。フランクたち「食べ物」の声も、セスがメガホンを取った「下品なおバカ映画」に数多く出演している俳優陣が務めているのです。
予告編の後半には既に「プライベート・ライアン」のパロディが描かれていることから、本作品もパロディ色と強烈なジョークに期待ができそうです。
予告だけで十分に面白い同作品。残念ながら日本での配給は発表されていませんが、アメリカでは2016年8月12日に劇場公開が予定されています。
(束子)
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