「チケット高額転売反対」共同声明にアーティスト56組が加わり172組に 「主張に反対するアーティストは1組もいない」
最適価格設定やリセールも検討へ。賛同する国内音楽イベントも2つ増え、合計26イベントに。
ライブ市場の活性化とともに成長するチケットの転売ビジネスに対し、音楽業界4団体(日本音楽制作者連盟、日本音楽事業者教会、コンサートプロモーターズ協会、コンピュータ・チケッティング協議会)が発表した「チケット高額転売取引の防止」を求める共同声明(関連記事)に、新たにアーティストが56組と国内音楽イベントが2つ賛同したことを明らかにした。
8月23日の時点で賛同アーティストは、嵐やPerfume、ザザンオールスターズ、安室奈美恵、サカナクション、Hi-STANDARD、プロジェクトラブライブ!など116組。これに今回発表された奥田民生、木村カエラ、坂本龍一、T.M.Revolution、マキシマム ザ ホルモン、LUNA SEAなどが加わり合計172組に。国内イベントではイナズマロック フェス、音楽と髭達が加わり合計26イベントとなります。
また、掲載されていないアーティストからも、「賛同はしているが、違う形でこの問題と対峙したい」という旨のコメントが複数あり、さらに「主張に反対するアーティストは、1組もいなかった」と団体は発表しています。
同団体は高額転売の動きに反対する一方で、「我々が見落としていたユーザーニーズが存在していたことを真摯に受け止める機会ともなりました」と述べ、今後は「需給バランスに応じたチケット最適価格設定の検討」に、買占めを抑制するシステムの導入や二次流通マーケットシステム(不要チケットのリセール)の形成を急ぐとしています。
共同声明の発表と同時に開設された公式サイトには、現在までにFacebookのいいね数が1万7000いいねを超えるなどユーザーからも多くの支持や、問題への関心を得ているように見えます。違法か「必要悪」か(関連記事)とこれまでも論争が続けられてきた難しい問題だけに、解決には根本的なシステムの改善が求められているのかもしれません。
(宮原れい)
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