ジャズ名曲を収めたカセットテープを新宿駅で無料配布 ジャズ漫画「BLUE GIANT」がアナログ手法で攻める
この時代に逆行した攻めっぷり、ジャズってんな!
ジャズ漫画「BLUE GIANT SUPREME」(著:石原真一)が、ジャズの名曲2曲を収録したカセットテープの無料配布企画を実施します。壁一面の巨大ポスターに貼られたカセットテープをはがして持ち帰れるピールオフ広告となり、3月16~20日にJR新宿駅「新宿北通路ワイドボード・B」で展開予定です。
カセットテープはコミックス第1集発売とジャズ100周年を記念した広告企画。同作の主人公・宮本大がヨーロッパへ旅立つ前に、ジャズのことをよく分からない友人へ置き土産にしたものという設定で制作されました。収録されているのは、作中で大がジャズトリオ・JASSの初ライブ1曲目で演奏したソニー・ロリンズの「Newk's Fadeaway」と、ガソリンスタンドのバイト中に歌ったジョン・コルトレーン「Moment's Notice」。いずれも大が尊敬するジャズ界巨星の名曲です。
再生デッキの数は減っているカセットテープを、巨大ポスターからはがす方法で配布というのはなかなか時代に逆行したアナログな手法。ですがカセットテープはここ数年、若手バンドがあえてその形でリリースしたり中目黒に専門店が登場したりと、形状の面白さや珍しさも相まって10代半ば~20代の男女から注目を集めています。今でもLPレコードでの視聴が愛好されるジャズには、親和性の高い企画なのかもしれません。
新宿駅では2.06×7.28メートルの巨大ポスターを掲示し、16日始発時点でその上にカセットテープを貼り付けます。17日~20日の4日間、午前と午後各1回ずつ追加していく予定です。
「BLUE GIANT SUPREME」は、前作「BLUE GIANT」(全10集)の海外編にあたる続編。日本人にして世界一のジャズプレイヤーを目指す青年・宮本大の成長、そして何よりジャズの“熱”を描いた作品で、シリーズ累計200万部を突破するなど人気を博しています。3月10日には新聞に描かれたレコードにスマホを置くとジャズが再生できるという広告で話題となり、公式サイトでも公開されました(関連記事)。
(黒木貴啓)
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