頼むから走らせてやれ! 「もしメロスが定期的な進捗報告を求められたら」が非効率的すぎるしいろいろおかしい
このオチは読めない。
夜中たわしさんがブログで公開した「走れメロス」のパロディー「もしメロスが定期的な進捗報告を求められたら」が、いろいろな意味で衝撃的な内容になっています。
処刑宣告を受けたメロスが、親友のセリヌンティウスを一時的な人質にすることで妹の結婚式に向かうという基本ストーリーは同じ。ところがセリヌンティウスはノートPCをメロスに手渡し、「これを携帯し、逐一進捗報告をしてほしい」とえらく事務的なことを言い出します。その人このあと死ぬほど走らなくちゃいけないんですが。
セリヌンティウスからは、「1人だけのプロジェクトなのにガントチャート(工程管理に使う表)を作る」という理不尽な要求も。そんな無駄なことをしつつ重いPCを抱えて走ることになったメロスの予定は当然押していきます。
作中ではフリーWi-Fiを使ってチャットソフトでセリヌンティウスに進捗報告をするメロスの様子も掲載。そのたびにセリヌンティウスが「結婚式の工程をブレークダウンしないとダメだろ」などといちいち工程表にダメ出しをしてくるせいで、メロスが全然走れていないのが分かります。自分の命がかかっているはずのセリヌンティウスの異様な落ち着きぶりが怖い。
「間に合うのだろうな?」「社会人たるもの、再発防止を考えるのは当然のことだろう」などと終始チャットでプレッシャーをかけてくるセリヌンティウスに嫌気が差し、ノートPCを捨てたくてたまらなくなるメロス。あえて雨の中を走ったり川の中を泳いでみますが、ノートPCは一向に壊れません。それをチャットで報告するとセリヌンティウスは「それはパナソニック製のタフブックと言うノートPCで、防塵・防滴・防水性能に優れており、IP65に準拠している」などと急にプレスリリースのような文章で解説を始めます。
その後もメロスがタフブックで山賊をしばき倒したり、ほぼ全裸で走りながらもタフブックのおかげで前を隠せたりと、完全に話の中心がタフブックに。メロスが無事セリヌンティウスのもとにたどり着くと、実はメロスはタフブックの耐久テストに利用されていたということが判明します。もちろん最後までタフブックは壊れていませんでした。なんだこのダイレクトマーケティング!
名作でプロジェクト管理を皮肉ったパロディかと思いきや、なぜかノートPCのダイマになる急展開に思わず笑ってしまったという人が続出。「タフブックの宣伝記事にしか見えなかった」「パナソニックからお金をもらうべき」というコメントまで出ていましたが、あくまで「広告風のネタ」の一種であってステマなどではないそうです。パナソニックさん、広報担当に雇うなら今だと思います。
(たろちん)
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