ニュース

通勤時間が20分増えると、給料が2割減ったのと同じくらい満足度が低下 英大学が研究

ただし徒歩や自転車での通勤は、満足度を低下させないとの所見も出ています。

advertisement

 もし毎日の通勤時間が20分増えると、職場への満足度が年間賃金の19%減少と同程度に低下するとの研究が、イギリスの西イングランド大学(UWE)より発表されました。

UWEの発表

 イギリスでは過去20年間で、1日の平均通勤時間が48分から60分に増加。現在では労働者7人のうち1人が2時間以上かけて通勤しているとのことです。

 こうした背景のもと、研究者は英国内2万6000人以上の労働者を対象に、通勤が労働上の幸福度に与える影響を5年間に渡り調査しました。結果、他の条件が同じでも通勤時間が1分増えるごとに仕事および余暇の満足度が低下し、緊張感により精神的健康が悪化することが判明したといいます。

advertisement

 また、徒歩または自転車による通勤者は、他の手段を使う人よりも余暇の満足度が低下しにくいとの結果も出ています。ほかにも、「バス通勤者は他と比べて通勤時間増加による悪影響を受けやすい」「男性より女性のほうが、通勤時間の増加で仕事の満足度が低下しやすい」といった傾向が確認されました。

 その一方で長い通勤時間は、全体の生活満足度に大きな影響を与えないとの結果も。これに対し研究者は「通勤時間の増加は人々が雇用や住居、家族の状況を改善するうえで発生するもので、その改善点が人生の満足度を高めるから」との見解を示しています。

 これはおそらく郊外に住むことで通勤時間は増加する分、住環境が改善されるので全体的な幸福度は保たれるといった意味でしょう。ただ、研究者は「通勤時間による負の影響は無視できるわけではなく、人々は『長い通勤時間は支払うべき対価』とやむを得ず受け入れている」ともコメントしています。

 研究チームは「通勤の時間と手段が仕事への満足度に影響するとの結果は、雇用主への重要なメッセージとなる。これは従業員の職場への定着率やコスト削減に寄与するだろう」と述べています。

(沓澤真二)

advertisement

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  2. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  3. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  4. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. 「釣れすぎ注意」 消波ブロック際に“カツオを巻いた仕掛け”を落としたら…… 驚きの結果に「これはオモロい!!」「こんなにとは」
  8. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  9. 【今日の難読漢字】「男衾」←何と読む?
  10. 「リンゴを○○で巻いて焼くとヤバい」 リンゴ農家がオススメする“意外な食べ方”に30万表示の反響 「絶対においしいやつ」