都内ネットカフェなどのオールナイト利用者、25.8%が住居喪失者 うち75.8%は不安定就労者
入居に必要な初期費用や保証人を確保できないことが主要因となっているようです。
東京都が「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」の結果を公表し、ネットカフェや漫画喫茶、サウナなどをオールナイトで利用し寝泊まりしている人の実態を示しました。「オールナイト利用者の25.8%が住居喪失者」といったデータが表れています。
都内502店舗(有効回答数222店舗)への訪問面接や電話調査から、都の平日1日におけるオールナイト利用者数は約1万5300人、うち5100人は常連と推計。さらに調査員が利用者へアンケートを行った結果、オールナイト利用者946人の調査結果が得られました。
オールナイト利用の理由では「旅行・出張中の宿泊」が37.1%で最多。「住居喪失」はそれに次ぐ25.8%で、住居喪失者の75.8%が不安定就労者(派遣労働者・契約社員・パート・アルバイト)でした。オールナイト利用者概数約1万5300人の割合からすると、約3000人と推計されます。
サンプルの住居喪失者および、その恐れがある人を合わせた363人の約90%は、週に3~4日以上を昼夜滞在可能な店舗で寝泊まりしていると回答。年齢別では30代が38.6%、50代が28.9%と上位になりました。
彼らの収入状況は「月収11~15万円」が46.8%で最多となり、無収入の人も10.7%存在。住居を確保できない理由としては、「敷金等の初期費用を貯蓄できない」(62.8%)、「入居後に家賃を継続して払える安定収入がない」(33.3%)、「入居保証人の確保が難しい」(30.9%)が多く上がっています。都は調査結果を、住まいを失った人への相談支援などを行う施策「TOKYOチャレンジネット」などの参考に活用するとのことです。
(沓澤真二)
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