「バーチャロン」の新作が15年ぶりに出たのにあんまり盛り上がっていないのでいいところをひたすら挙げる記事を書きました(3/3 ページ)
あと10万本くらい売れてほしい。
総括:ちゃんとバーチャロンしてる
そんな感じで思い付くままに「禁書VO」のいいところを挙げてみましたが、一言でまとめるなら「ちゃんとバーチャロンしてる」に尽きます。特に旧オラタン勢で、フォースのスピードにがっかりしていた人にとって、本作は福音となり得るかもしれません。
筆者もはじめのうちはトランジションをうまく使いこなせず、「なんかすぐ止まっちゃうし今までみたいにキビキビ動けないなあ」とか「どこで攻撃したらいいのか分からん!」とか思っていたんですが、トランジションが分かってきて、そこそこキャラを動かせるようになってくるにつれて「そうそう、これがバーチャロンだよ!」という感情がムクムクと大きくなってきました。
ちなみに今回は相手をダウンさせるとポイントが入り(1回30pt)、それで勝敗が決まる「ポイント制」を採用してるんですが、一発ダウンさせてあとはひたすら逃げ回り、最終的に「30:0」で終わった試合とか最高にバーチャロンしてるなと思いました。昔と変わってねーじゃねーか!(褒め言葉)
ファンの“愛”がひときわ大きいシリーズだからこそ
残念ながら「バーチャロン」というゲームは、2作目の「オラタン」で隆盛を極めたものの、その後のシリーズ展開に恵まれず、PS2の「電脳戦機バーチャロン マーズ」を最後に、15年という長きにわたってほぼ“凍結”状態となっていました。しかし、今でも過去作を遊び続けるユーザーがいたり、タニタがツインスティック開発に名乗りを上げる暴挙に出たりと、ファンの“愛”がひときわ大きいシリーズでもあります。
それだけの愛にこたえるのは、もちろん簡単なことではありません。筆者も正直、遊ぶまでは「まああんまり期待はしないでおこう」くらいで考えていました。昔は遊んでいたのに「禁書VO」を見送ったファンの心理としては、もしかしたら「昔のあの楽しさを超えるのは無理だろう」という、無意識の“諦め”もあったのかもしれません。
もちろん筆者から見ても、音楽が小山健太郎さんじゃないとか、UIとかエフェクトとかがバーチャロンっぽくないとか、いろいろ不満点はあります。ただ、そんなことがささいに思えるほど、久々に触る「バーチャロン」は楽しかった。
相手とダッシュで交差する瞬間、相手の弾がギリギリで横をすり抜けていき、自分の攻撃だけが相手にぶっ刺さる。気持ちいい。
実力が拮抗する相手とのランクマッチ。ほんのわずかなリードを守るため、ひたすら“逃げ”に徹しているときの「ラスト10秒」の長さ。ギリギリで逃げ切った時の安堵感。
そんな時やっぱり「ああ、これバーチャロンだわ」としみじみ思う。
だからもっとみんな声をあげよう。
「バーチャロンやろうぜ!」って。
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