もう一度、新しいステージに 一発屋芸人を声優に起用する「HUGっと!プリキュア」が描く“再生の物語”:サラリーマン、プリキュアを語る(2/3 ページ)
ダイガンさん、生きていて本当に良かった……。元クライアス社の3人が本当に楽しそうで何よりです。
再生の物語
自分は「HUGっと!プリキュア」は「再生の物語」の一面があると思っています。
野乃はなは、前の学校でのいじめから解放され新しい場所で、新しい友達を得て、プリキュアになりました。
薬師寺さあや、輝木ほまれは「挫折からの再生」が今後のテーマとして描かれるでしょう
かつての敵、クライアス社のアンドロイドのルールーは、はなの母すみれさんに受け入れられ、愛崎えみると親友となり居場所を見つけました。その愛崎えみるは、兄と和解し、大好きなギターを家の中で弾けるようになりました。
全ての人が、新しい場所を探し求め、自分に合ったそれぞれの場所を見つけ輝きだす。
「HUGっと!プリキュア」はそんな物語なのだと思います。
「過去に縛られずに、未来に焦点を当てる」
そんな中、元クライアス社の3人はプリキュアに先んじて「新しいステージ」へと移行しました。
彼ら3人が選んだ「芸能の仕事」は、「プラスの感情をみんなに与える仕事」です。
マイナスの感情「トゲパワワを増幅させる」仕事から、プラスの感情「アスパワワを創り出す」仕事へ。
それはすなわち「未来を作る」ことに他なりません。
「時を止める」クライアス社と真っ向対立する、「未来を作る」芸能事務所の名前は、「まえむきあしたエージェンシー」。
そう。オトナだって「前向きに明日を作り出せる」のです。
プリキュアたちがそれを受け入れているのも良いですよね。
かつで自分たちを苦しめた敵を許し、受け入れる。
「過去に縛られずに、未来に焦点を当てる」って考えは本当に素晴らしいと思います。
「失敗しても、やり直せばよい」
「自分の輝ける場所で、せいいっぱい輝こう」
「なんでもできる! なんでもなれる!」
このメッセージは、子どもとその保護者だけではなく、全ての大人にも向けられているのだと自分は思います。
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