ニュース

社員のまぶたを監視して眠気を察知→室温を下げて起こす 居眠り防止システムをダイキンとNECが共同開発

社員の覚醒度を適度に保ち、生産性を高める狙い。

advertisement

 仕事中に社員が眠そうにしていたら、自動的に空調の温度を下げて目覚めさせる――そんな居眠り防止システムの開発をダイキンとNECが進めています。

システムの概略図。社員の状態をカメラやセンサーでモニタリングし、眠気を察知したら空調などの制御を行う

 オフィスなど執務空間での知的生産性を高めるには、眠気を抑えて覚醒度を適切に保つことが重要だとする「Yerkes-Dodsonの法則」をもとに、両社が実証実験を行いました。覚醒度を維持する適切な方法を確かめるために、空調温度と照明の照度の変化、芳香といった刺激を被験者に与えつつ、覚醒度の変化を測定するというものです。

心理学者のロバート・ヤーキーズとJ.D.ドットソンが1908年に発見した、「Yerkes-Dodsonの法則」を示す図。覚醒度が眠い状態でも興奮するほどでも知的生産性は上がらず、ほどほどの状態で一番パフォーマンスが向上するとしている

 検証において、被験者には眠くなりがちなタスク(加算暗算)を与えました。5分おきに眠気を5段階で申告してもらうとともに、カメラでも眠気を見て推定。これを「室温を24度~27度へ上下させる」「一時的にアロマを噴霧」など、4パターンの環境で行いました。

advertisement
60分の実験中、一時的に室温を下げるなど環境に変化を与えた

 結果、温度による刺激が最も覚醒度に影響を与えることが判明。既に眠くなってからではなく、眠気の兆しが検出されたときに刺激を与えると、覚醒効果が大きくなることも分かりました。また、その効果は温度・照度・芳香など、刺激の与え方と組み合わせで高められるとしています。

環境変化を与えなかったパターンと比較した、各刺激による覚醒度の変化量。上昇度も効果の持続時間も、温度刺激によるものが突出している

 検証をもとに、両社は社員のまぶたの開き具合から眠気の兆候を検知して、空調や照明による刺激を与えるプロトタイプのシステムを構築。既に検証用オフィスにてフィールド実験を開始しているとのことです。

(沓澤真二)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
  3. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  4. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  5. 「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開
  6. 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  7. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開【大谷翔平激動の2024年 「妻の登場」話題呼ぶ】
  8. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  9. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  10. 日本人ならなぜか読めちゃう“四角形”に脳がバグりそう…… 「なんで読めるん?」と1000万表示